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「佐吉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

佐吉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老ハイデルベルヒ」より 著者:太宰治
くれていました。私は、三島に行って小説を書こうと思って居たのでした。三島には高部佐吉さんという、私より二つ年下の青年が酒屋を開いて居たのです。佐吉さんの兄さんは....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
い、お筆さんが井戸端へ行くと跡から飛んで行って汲んでやるので、此間《こないだ》も佐吉《さきち》の野郎が水を汲んで喧嘩をしやした、恰でお筆さんは手を下《おろ》す事....
正坊とクロ」より 著者:新美南吉
くする拍手の音が、パチパチひびいてきます。そこでとうとう、道化役《どうけやく》の佐吉《さきち》さんが、クロにかわって、舞台に出ることにしました。そのとき、だれか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のほかに二人の小僧とあわせて六人暮らしであった。小僧の豊蔵はことし十六で、一人の佐吉は十四であった。主人夫婦が現在の娘を毒害しようとは思われない。二人の小僧も真....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
根岸の魚八という魚屋《さかなや》で、おやじは代々の八兵衛、おふくろはお政、ほかに佐吉という弟がございます」と、要助は一々明瞭に答えた。 「乳母に出るのだから、一....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
座敷へは、畳屋も通って来る。長いこと勤めていた下男も暇を取って行って、そのかわり佐吉という男が今度新たに奉公に来た。 おまんが梯子を降りて行ったあと、吉左衛門....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
として、ちょっとそこいらを見回りに行くにも質素な平袴ぐらいは着けた。それに下男の佐吉が手造りにした藁草履をはき、病後はとかく半身の回復もおそかったところから杖を....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に馬籠の宿はずれまで帰って行ったころは、日暮れに近かった。そこまで行くと、下男の佐吉が宗太(半蔵の長男)を連れて、主人の帰りのおそいのを案じ顔に、陣場というとこ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
がある。やがて隠居所から通って来るおまんをはじめ、一日の小屋仕事を終わった下男の佐吉までがめいめいの箱膳を前に控えると、あちらからもこちらからも味噌汁の椀なぞを....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
っ差した二十七八《しっぱち》のまたたび姿。 「ううむ! 好い声だなあ。この文珠屋佐吉《もんじゅやさきち》の足をとめる声、聞いていて、こう、身内がぞくっとすらあ!....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
一行 北原賢次 同 村田寛一 同 中口佐吉 同 堤一郎 同 町田政二 俳諧師 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
そこで、一座が弁信なるものの、正体に全く無気味なもてあましを感じ出した時、中口佐吉が言いました、 「なあに、それほど驚くこともないですね、どうかすると、盲人に....
」より 著者:岡本綺堂
しかもここに怪しい噂が起った。かの鯉を生捕ったのは新堀河岸の材木屋の奉公人、佐吉、茂平、与次郎の三人と近所の左官屋七蔵、桶屋の徳助で、文字友から貰った一朱の....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
行った。いま書いた四、五の状箱をかかえて行った。玄関わきの、もとの用人部屋には、佐吉《さきち》と国平《くにへい》と滝蔵《たきぞう》という、三人の男衆が、勝手な恰....
酔っぱらい星」より 著者:小川未明
佐吉が寝ていると、高窓の破れから、ちらちらと星の光がさしこみます。それは、青いガ....