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体外
「体外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
体外の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
と共に、貴重な兇器を生むものだった。私どもはよく医学教室で、犬を手術し、唾液腺を
体外へ引張り出して置いて、これにうまそうな餌を見せることにより、
体外の容器へ湧き....
「恋愛曲線」より 著者:小酒井不木
研究されて居るかを述べて置かねばならない。心臓の機能を完全に知るためには、心臓を
体外へ切り出して検査するのが最もよい方法である。心臓は、たといこれを
体外へ切り出....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
て愚劣でない教授の方は助かるというものだ。処が教授連盟の代表者の主張によると「大
体外国には学者をバカにする芝居がよくあるようだが、日本では決して許されない、今後....
「伸子」より 著者:宮本百合子
云いよ、いつまでもお客様みたいに皆を待たせないで」 「そうしましょう」 「――一
体外国の大学なんかは、ひどく気さくな青年らしい気風だって云うじゃないか。あの人だ....
「さるかに合戦と桃太郎」より 著者:寺田寅彦
曲がったごうなの殻にでも詰め込んで丸のみにさせられていたのであったら、とうの昔に
体外に排泄されてどこかよその畑の肥料にでもなっていたことであろうと思う。 (昭和八年十一月、文芸春秋)....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
い。――谷大使館参事官は現地案を携えて上京、外務当局や陸軍省と折衝しているが、大
体外務省案付近に落ちつくのではないかと見られているようである。 こう見て来ると....
「穴」より 著者:黒島伝治
ても止まらなかった。 血は、老人がはねまわる、原動力だ。その原動力が、刻々に、
体外へ流出した。 彼は、抜き捨てられた菜ッ葉のように、凋れ、へすばってしまいだ....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
れもやっぱり丁寧に切りひらかれた。それがメスの活動の最後だった。 内臓はすべて
体外に出た。胸と腹との中は全く空っぽで、舟のような形になってしまった。少年の屍体....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
んな事よりも、あれだけの血が一体何処へ行ってしまったのだろう?」 「ウン、確かに
体外血量の測定をする必要はあると思うね。吸うのもいいだろうが、吸血鬼でも人間じゃ....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
筋肉の内へはいって来て居る神経の興奮によって動くという説があります。心臓は、之を
体外に切り出しても、適当な方法を講ずれば、平気で動いて居りますから、心臓を動かす....
「たましいの教育」より 著者:羽仁もと子
るのだろうか。乳をやる母の心に、子供をやしなってゆく父の心に、食物は胃腸を通して
体外に出てゆくものだぐらいの思いしかないこと、それ自身なのだと私は思う。 その....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
練せし跡ありきという。しからばすなわち、この怪声は狐狸のごとき怪物ありて、女子の
体外においてなすものにあらざること疑いなし。もし、狐狸の類これをなすものならば、....
「妖怪学」より 著者:井上円了
図のごとく変ぜざるを得ず。 この図中、内は有機身体中の内部の構造をいい、外は身
体外の諸物諸象の森列せる外界をいう。人の死時にありては、甲図のごとく内部の構造が....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
々、政治、宗教、人情、風俗より天文、地理、気候、地味にいたるまで、いやしくもわが
体外に囲繞せる万象万化、みなことごとくわれを教育して一時も休まざるものなり。ゆえ....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
。風邪を癒すにしても、せいぜい患者に汗を出させて、汗と同時に身体の中の余分な熱を
体外へ流し出そうと努める発汗剤や、高熱のため、方々の器官に故障を起させないように....