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体形
「体形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
体形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、誰一人として室を出たものはなかったのである。そして、その直下に当る地上には、人
体形成の理法を無視した二条の靴跡が印され、その合流点に、これもいかなる用途に供さ....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
田が多く且つ狭隘である為に、騎兵の多い明軍は自由に馬足をのばす事が出来ず、又密集
体形を展開するのにも苦しんだ。日本軍は三方から攻撃を続けるので明軍次第に敗色を現....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
て出ようと隙を狙う。 と、陶器師の眉の辺、ピリピリと痙攣したかと思うと、ゆらり
体形斜に流れサーッと大きく片手の袈裟掛け! 逃げも反しも出来なかったか、庄三郎は....
「李陵」より 著者:中島敦
巻きにしながら、馬上から遠矢を射かけるのである。李陵が全軍を停《と》めて、戦闘の
体形をとらせれば、敵は馬を駆って遠く退き、搏戦《はくせん》を避ける。ふたたび行軍....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ごとき馬を彫ろうと、鑿の先に心胆のすべてを傾けることになった作阿弥は、馬の骨格、
体形などは隅の隅まで知っている彼だが、それでも、今度はモデルがほしいと思いたって....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
証法的論理学とを、その論理としての資格に於て対比すれば出て来ることである。――一
体形式的論理学は存在をその運動の現勢に於て捉えることが出来ない、それは存在を形式....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
つの句、即ち、第三句で、「真白にぞ」と大きく云って、結句で、「雪は降りける」と連
体形で止めたのは、柿本人麿の、「青駒の足掻を速み雲居にぞ」(巻二・一三六)という....
「馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
。しかしよくよく見ると恐しい構えである。百メートル走者の疾走中の瞬間写真のような
体形が基本になっている。空中を走る姿を地上に置いたのが無構えで、したがって、いき....
「安吾武者修業」より 著者:坂口安吾
に最も強く打つ最良のフォームというものが理想型としてほぼ考えうるのである。各人の
体形に合せてその理想型を消化し会得しなければならないのだが、一流のプロになるには....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
は他人から見れば。しかしぼくは内省して見ると考える事は大人びた事を考えても所せん
体形(系)づけられた行動は矢張り子供の域を脱し得なかったのです」(傍点筆者) ....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
――そうしたユーモラスな怖ろしさではなかった。それとは、真実似てもつかぬ、血と人
体形成の悲劇だったのである。 狂乱した肉慾が、神の定めも人の掟もあっけなく踏み....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
治まっている徳川様の天下を……あッ、しまった! き、切る気か!」
この時紋也の
体形が急に左へ傾いて、肩が一刹那沈むように見えたが、右手が素早く前へ伸びた。ワッ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
明治時代にはあんな大きな日本犬は存在しなかった。 日本犬に西洋の大型種を加えて
体形が大きくできておる。そしてそれが当然の結果として、日本犬の形態を主にしたのと....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
上古のギリシャ人は殆んど素足に近き恰好で、獣類の速歩、普通|駈歩、伸暢駈歩と同じ
体形で体を動かしていた。すなわち人間の本来の動作をなしていたことが、当時の絵画や....
「イグアノドンの唄」より 著者:中谷宇吉郎
代から、二、三億年も昔のことと推定されている。それからずっとこの異魚は、たいした
体形の変化もなく、中生代末の白堊紀即ち、ジュラ紀の次の時代まで、太古の海中に種属....