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体格検査
「体格検査〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
体格検査の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
らざる、確乎としたものであった。 「いや、よく解った、成程その主義じゃ、人の娘の
体格検査をせざあなるまい。しかし私は厭だ! 私の娘なら断るよ、たとい御試験には及....
「空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
だけで見当つけたんか」 「失敬な……憚りながら君等みたいな見込捜索はやらないよ。
体格検査簿にチャンと書いてあるんだ。身長五尺二寸、体量十四貫七百というのが昨年の....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
田舎の、小ちゃいんじゃないよ」剽軽に、信吉の訛ったロシア語を真似して笑った。 「
体格検査をうけて、通ったら見習一週間。給料つき。それから本雇の給料は、工場委員会....
「山本有三氏の境地」より 著者:宮本百合子
験勉強をなし、再び高等学校の入学試験に応ず。学科試験には優良の成績で及第したが、
体格検査の時、風邪をひいていたため、病弱修学に堪えざるものとして不合格となる。体....
「労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
い代りに、塩水を飲まねばならなくなるんだ。 セイラーが、乗船する時には、厳密な
体格検査がある。が、船が出帆する時には、何にもない。 船のために、又はメーツの....
「わが母をおもう」より 著者:宮本百合子
は金モール服で宮中へ参内し、娘である若い母は人力車で華族女学校へ通っていながら、
体格検査の時栄養不良という評をもらった程であったと、よく私に話した事がありました....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
私の知らないことを細々教えてくれた。私はどうしても信じられなかった。学期はじめの
体格検査の時に、アリーはふっくらしたお乳を私にみせた。私はそれを思いきりつかんだ....
「足の裏」より 著者:蘭郁二郎
めていたのです。 この風変りな少年、景岡秀三郎の、最も恐れたのは、時々行われる
体格検査でした。大きな講堂の中で、ピチピチした裸体の群像の中に青白い弱々しい体を....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
家の貧富と子供の体格 近頃スコットランドの文部省でグラスゴー府の小学児童の
体格検査をした結果を発表した。この報告によれば親が貧しくてただ一室だけに住まって....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
校門を出て、しばらく行くと、先生はうしろをふりかえって、 「あとは口頭試問と
体格検査だけになったね。きょうは本田も合宿に遊びに来い。恭一君もどうだね、いっし....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ところの壮丁になりつつあった。 体重五五キロ、身長五尺二寸五分 五年生の初め
体格検査はそう記録した。 その頃私の中学と吉舎の日彰館中学校とが野球の試合をし....
「体格検査」より 著者:小酒井不木
いて、急に好奇心に駆られました。一たいどうした原因でこの立派な身体の持主が二度も
体格検査に合格しなかったか、ききたくてなりませんでした。 で、私は、お差支えが....
「眼鏡」より 著者:織田作之助
三年生になった途端に、道子は近視になった。 「明日から、眼鏡を掛けなさい。うっちゃって置くと、だんだんきつくなりますよ」
体格検査の時間にそう言われた時、道子はぽうっと赧くなった。なんだか胸がどきどきし....