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何とか
「何とか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何とかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
ん》だから、風流の何たるかは全然知らない。しかし若槻の書斎へはいると、芸術的とか
何とかいうのは、こういう暮しだろうという気がするんだ。まず床《とこ》の間《ま》に....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
い》なるもの、此邦《このくに》に夏周《かしゅう》の遺制《いせい》あるなり。」とか
何とか、感心したと云うじゃないか。だから何も旧弊だからって、一概には莫迦《ばか》....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
らだ》たしい眉《まゆ》をひそめながら、剛情に猶《なお》も云い続けた。
「今の内に
何とかして上げないと、取り返しのつかない事になりますよ。」
「まあ、なったらなっ....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
や》を畳《たた》んでいた。それが蚊帳の環《かん》を鳴らしながら、「多加ちゃんが」
何とか云ったらしかった。まだ頭のぼんやりしていた自分は「多加志が?」と好《い》い....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
はない。作者は女性の描写になると、たいてい「彼女は美人ではない。しかし……」とか
何とか断《ことわ》っている。按《あん》ずるに無条件の美人を認めるのは近代人の面目....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
で十年になるですが、……」
「やっぱりチブスで?」
「チブスじゃないです。医者は
何とか言っていたですが、まあ看病疲れですな。」
ちょうどその時我々は郵便局の前....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
呂屋で、隣同志の紺屋の職人と喧嘩をしたのですな。どうせ起りは、湯がはねかったとか
何とか云う、つまらない事からなのでしょう。そうして、その揚句《あげく》に米屋の亭....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ばこ》の灰を火鉢へ落していた。
「慎ちゃん。さっきお前が帰って来た時、お母さんは
何とか云ったかえ?」
「何とも云いませんでした。」
「でも笑ったね。」
洋一は....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
しますよ。「堀川氏の筆に成れる、哀婉《あいえん》極《きわま》りなき恋愛小説」とか
何とか広告しますよ。
保吉 「哀婉極りなき」? しかし僕の小説は「恋愛は至上《....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
口でも、皆新しい白い色を、つめたく肉の上へ硬《こわ》ばらしている。恐らく学者とか
何とか云う階級に属する人なので、完《まった》く身なりなどには無頓着なのであろう。....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
美しい相手の顔があった。
「どうだろう。それでもまだ不服かい。不服なら――まあ、
何とか云うよりも、僕の所まで来てくれ給え。刀も鎧《よろい》もちょうど君に御誂《お....
「少年」より 著者:芥川竜之介
しょうじ》をあけると、石鹸《せっけん》だらけになっていた父へ旦那様《だんなさま》
何とかと声をかけた。父は海綿《かいめん》を使ったまま、「よし、今行く」と返事をし....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
最近では、フィオナ・マクレオドと称したウイリアム・シャアプが、これを材料にして、
何とか云う短篇を書いた。
では「さまよえる猶太人《ゆだやじん》」とは何かと云う....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
那人は楫棒を握ったまま、高い二階を見上げましたが、「あすこですか? あすこには、
何とかいう印度人の婆さんが住んでいます」と、気味悪そうに返事をすると、匆々行きそ....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
じみと独り炉に向って、〔Re^vons……le feu s'allume〕 とか
何とか考えていそうに見えるのである。 序ながら書き加えるが、小杉氏は詩にも堪能....