何ともはや[語句情報] » 何ともはや

「何ともはや〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何ともはやの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
せたわざ――、たった三十両の端《はし》た資本《もとで》に目が眩《くら》みまして、何ともはや面目次第もごぜえませぬ。この通り、もう後悔してござりますゆえ、お手やわ....
赤外線男」より 著者:海野十三
っていった若い女の轢死体というのは、お前の妹ではなかったというのだな」 「どうも何ともはや……」 「何ともはやで、済むと思うかッ」宿直はあとでジロリと一座の署員....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
流よのう。源七をのぞいての三人はどんな持て方じゃ。ちッとはよい顔を見せたか」 「何ともはやお気の毒でござりまするが、いくら遊女でござりましょうと、ほかに二世かけ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
たいと思うていたが、身も昔ながらにうるわしいかな」 「汗顔の至りにござりまする。何ともはや……申し条もござりませぬ」 「いやなになに、会うたかも知れぬが年が寄る....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
は、晩のおまんまにもありつけませんので、かようにまごまごしているのでござります。何ともはや相済みませぬ。どうぞ御見逃し下さいまし……」 「嘘吐かッしゃいッ。刺さ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
、入らざる事と思召すかしらんが、尊公の代りに手前が出ましたら如何で」 織「これは何ともはや、折角の思召ではござるが、先方では柄のない所へ柄をすげて申掛けを致すの....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
になり、大した所ではないが相応な侍の家へ養子にやる積りだよ」 相「恐れ入ります、何ともはや誠にどうも恐れ入りますなア、殿様と申し貴方と申し、不束な私をそれ程まで....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
をぬかし居る。其儀ならば丹下右膳、汝の所望を遂げさせて遣わそう。」 「ヤ、これは何ともはや、有難いこと。御助け下さる神様と仰ぎ奉りまする。」 と真心見せて臙脂屋....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
、今朝程少しばかりお芋を買って食べさせましただけで」 三「おゝゝおや御新造何うも何ともはや、人という者は何うも過ぎて見なけりア事の分らねえもんでげすが、あなたの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「いやどうも、年甲斐もなく、それに職業の手前、医者の不養生を如実にお目にかけて、何ともはや汗顔至極……」 と頻《しき》りに詫《わ》びるけれども、その表情を見ると....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
人間に相成ろうと悦び居りまする仕儀、これ皆|尊君様の御説諭に基きますことゝ、実に何ともはや恐れ入りましたことで、粥河が先刻よりお待兼申し居りまする、さア速かにお....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《のだいこ》になりきっている。 「近ごろは、とんと御無沙汰のみつかまつりまして、何ともはや」 といって、人さし指と中指を揃《そろ》えて、額のところをトンとたたき....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
でございやすで、はあ、未熟なわしらが芸事を、それほどに聴いておくんなさる御親切、何ともはや、忝《かたじ》けねえでございます。お目の高えお江戸の本場の旦郷衆にお聴....
取舵」より 著者:泉鏡花
知れん。」 これ空谷の跫音なり。盲人は急遽声する方に這寄りぬ。 「もし旦那様、何ともはや誠に申兼ねましてございますが、はい、小用場へはどちらへ参りますでござい....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
お教えを頂こうと存じましてお探し申して居りました』 蓮如『ふむ、それは気の毒とも何ともはや、さては信心退転でもいたしたか』 おくみ『退転どころではござりませぬ。....