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何とも彼とも
「何とも彼とも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何とも彼ともの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「狂人は笑う」より 著者:夢野久作
み込んでいるのだそうですが……。 ……ドウデス。ステキな話でしょう。それはもう
何とも彼ともいえない秘めやかな高貴な芳香が、歯の根を一本一本にめぐりめぐって、ほ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
の心は藻抜けの殻だよ。人の形をしているだけに。犬や猫より始末が悪いよ。情ないとも
何とも彼とも。なろう事なら代ろうものをと。歎き悶えた揚句の果てが。切羽、詰まった....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
怖くなった」 みね「何うなっているのだよ」 伴「何うなったの斯うなったのと、実に
何とも彼とも云いようのねえ怖えことだが、これを手前とおれと見たばかりじゃア掛合に....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
た思い掛けねえ」 庄「何時も変りも無うて目出とうありますと」 傳「いやア何うも、
何とも彼とも、お前にも逢いたかったが、彼れから行端がねえので」 典「庄吉|手前は....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
なれば旨えが」 馬「旨くも何ともありません、流されたのも長い間で、実に私はどうも
何とも彼ともいい様のない、生体も何もございません、残らず食ったものは吐いたから最....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うな気がすると云って大笑いしました。何しろせまいのですから。
お風呂から出たら
何とも彼ともねむくて、寿江子の一服にもつき合えず。フラフラになって二階にあがって....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
出で下さいまし、ゆるりとお礼を申しましょう、いや皆の衆、予て覚悟とは申しながら、
何とも彼とも申しようのなき心配をいたしました、いっそあの時死んだら此のような苦労....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
。 最前の仇辛い雑炊の舌ざわりを、悲しく次郎吉は舌の上へ喚《よ》び戻していた。
何とも彼ともつきあい切れない味だった。味も素ッ気もないとよくいうけれど、まだその....
「雑信(一)」より 著者:種田山頭火
事魔多しとやらで、飛んでもない邪魔が這入って、ああいうぐうたらを仕出来しました、
何とも彼とも言訳の申上様もありません、ただただ恐縮の外ありません、新年早※ぐうた....