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何とやら
「何とやら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何とやらの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
賞の辞をならべはじめた。
「過日もさる物識りから承りましたが、唐土《もろこし》の
何とやら申す侍は、炭を呑んで唖《おし》になってまでも、主人の仇《あだ》をつけ狙っ....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
での戻り路であった。左少弁兼輔の案内で、阿闍梨は玉藻に面会せられた。それから後は
何とやらん様子が変わって、よそ目には物に憑かれたとも、物に狂うたとも見ゆるとやら....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
とん》と片時《かたとき》も落着いていた験《ためし》はがあせん。」 と蔵の中に、
何とやらと言った、その口の下…… 「手前《てまえ》じゃ、まあ、持物《もちもの》と....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
そうかしら？」 「いい旦那がついているのに、持って来るはずはない、さ」 「でも、
何とやらで、いつはずれるか知れたものじゃアない」 「それがいけなけりゃア、また例....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
興廃に関する重大事項じゃありませんか」 「それに違いありませんが、この道ばかりは
何とやら云いますからね」 その噂にのぼった椋島技師は、鬼村博士の言葉のとおりに....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
のおどろき起つ声。下田五郎は橋を渡りて出づ。） 五郎 常はさびしき山里の、今宵は
何とやらん物さわがしく、事ありげにも覚ゆるぞ。念のために川の上下を一わたり見廻ろ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
は、そればかりではござりませぬよ。 嘉吉の奴がの、あろう事か、慈悲を垂れりゃ、
何とやら。珠は掴む、酒の上じゃ、はじめはただ、御恩返しじゃの、お名前を聞きたいの....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
っしゃい、人聞きが悪うてならん。道づれは可けれども、道中松並木で出来たと言うで、
何とやら、その、私が護摩の灰ででもあるように聞えるじゃ。」と杖を一つとんと支くと....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
すが。」 「いかさま、そうもござりましょう。実はせんだって通掛りに見ました。聖、
何とやらある故に、聖人と覚えました。いや、老人｜粗忽千万。」 と照れたようにそ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
。 「人の心もご存知なく……妾の前でお許婚の、お噂ばかり不愍とやら、探そうとやら
何とやら、お気の強いことでございます」 グッと手を延ばすと膝の前にあった、冷え....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ゃれ、人が笑いますに。何を言うぞいの。 丁々坊 何か知らぬが、それは措け。はて、
何とやら、テンツルテンツルテンツルテンか、鋸で樹をひくより、早間な腰を振廻いて。....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
んだ。「して、父上はなんと申された。」 「聞き届けたとは仰せられましたが、それは
何とやら頼りないようにも思われまするので……。」 師冬は再びさもこそというよう....
「銀座の朝」より 著者:岡本綺堂
る眼を光らせて衝と出でぬ、罪のかげはこの児の上を掩えるように思われて、その行末の
何とやらん心許なく物悲しく覚えらるるなり、早き牛乳配達と遅れたる新聞配達は、相前....
「活人形」より 著者:泉鏡花
となり、「いえ世がこの通り開けましたで、そういう甘口な妖方はいたしません。東京の
何とやら館の壮士が、大勢でこの前の寺へ避暑に来てでございますが、その風説を聞いて....
「世間師」より 著者:小栗風葉
ように、旅から旅と果しなしに流れ渡ってて、これでどこまで行着きゃ落着くんだろう。
何とやらして空飛ぶ鳥は、どこのいずこで果てるやらって唄があるが、まったく私らの身....