何とやらん[語句情報] » 何とやらん

「何とやらん〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何とやらんの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
での戻り路であった。左少弁兼輔の案内で、阿闍梨は玉藻に面会せられた。それから後は何とやらん様子が変わって、よそ目には物に憑かれたとも、物に狂うたとも見ゆるとやら....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
のおどろき起つ声。下田五郎は橋を渡りて出づ。) 五郎 常はさびしき山里の、今宵は何とやらん物さわがしく、事ありげにも覚ゆるぞ。念のために川の上下を一わたり見廻ろ....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
らっしゃるのときいたら、はい、すぐお傍にいますが、なんにも覚えてませんと言った。何とやらん無念のおもいが、胸にグンと来るのを、どうしようもなかったのは、志望して....
銀座の朝」より 著者:岡本綺堂
る眼を光らせて衝と出でぬ、罪のかげはこの児の上を掩えるように思われて、その行末の何とやらん心許なく物悲しく覚えらるるなり、早き牛乳配達と遅れたる新聞配達は、相前....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
だからいつでも田舎わたらいをしているのに、些しでも不審は無かったのである。それを何とやらん約束がちがうように、思わせ始めたのは近代の遊里文学の力であろう。実際ま....