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何ど
「何ど〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何どの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
きこえたので、それを聞いた者は蒼くなって逃げ出したと云うのであった。 「ゆうべの
何どきだね」 「まだ五ツ(午後八時)を少し過ぎた頃だそうですが、ここらは何分にも....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
苦笑いをしながらも、すぐにそのくちびるから軽い溜め息がもれた。 「おや、そんなら
何どきそのむごい目に逢わんすかも知れんすまいに、おまえ、その時はどうしなんす」 ....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
じゃあるまいね」と、念を押してお絹は納得《なっとく》した。 彼女はお君に、もう
何どきだと訊いた。さっき八幡鐘の七つを聞いたとお君が言うと、それでは林さんの好き....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
査を開始いたしました。 「紙屋の亭主」 「へえい」 「そちのところを襲ったのは、
何どきごろじゃった」 「さよう、九ツ少しまえだったかと思いますがね、少しかぜけで....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。いい見付け物だ。おめえにしちゃあ大出来だ。そこで、深川へ押し込んだのはゆうべの
何どきだ」 「五ツ頃だそうですよ」 「まだ宵だな。それから末広町へまわったのか。....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
い、間違いはない。……眉の長さ一尺六寸。うむ是にも間違いが無い。……さて両眼だが
何どうだろう……や、有難い、定法通りだ。ちゃあんと八寸に出来ていらあ。……上下合....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
っている。 ○ 上毛野安蘇の真麻むら掻き抱き寝れど飽かぬを
何どか吾がせむ 〔巻十四・三四〇四〕 東歌 上野国歌。「安蘇」は下野安蘇郡であ....
「やどなし犬」より 著者:鈴木三重吉
りかい? ほら、来た。よ、もう一つ。ほうら。よ、ほら。」と、肉屋はあとから/\と
何どとなく切ってはなげました。犬は、そのたんびに、ぴょいぴょいと上手にとって、ぱ....
「まかないの棒」より 著者:黒島伝治
祖母は、彼の頭に血がにじんだ跡があるのを見つけた。 「どうしたんどいや。醤油屋で
何どあったんかいや!」 父母が毎日のように山仕事に出かけたあとで祖母は彼にきい....
「老夫婦」より 著者:黒島伝治
そして、二度も三度も丹念に土を掘り返した。 「こんな土を遊ばしとくんは勿体ない。
何ど菜物でも植えようか。」とじいさんは、ばあさんに相談した。 「これでも、うら等....
「くろん坊」より 著者:岡本綺堂
にかすかに揺れているのは仏前の燈火ばかりである。 時の鐘など聞えないので、今が
何どきであるか判らないが、もう真夜中であろうかと思われる頃に、僧はにわかに立上が....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
敷へ俊雄を引き入れまだ笑ったばかりの耳元へ旦那のお来臨と二十銭銀貨に忠義を売るお
何どんの注進ちぇッと舌打ちしながら明日と詞|約えて裏口から逃しやッたる跡の気のも....
「取返し物語」より 著者:岡本かの子
の、何の、わしじゃとてそう勿体振ってばかりは居らぬ。次第によっては何処へでもいつ
何どきでも出向きますわい。これがまた当流易行の御趣旨でもあるからのう』 源右衛門....
「雨」より 著者:織田作之助
お君は働きものであった。 娘の頃、温く盛り上った胸のふくらみを掌で押え、それを
何ども/\繰り返して撫でまわすことをこのんだ。また、銭湯で湯舟に永く浸り、湯気の....
「濫僧考補遺」より 著者:喜田貞吉
「異物は喰はで、仏の御|撤下物をのみ喰ふが、いと貴き事かな」と云ふ気色を見て、「
何どか異物も食べざらん、それが候はねばこそ取り申し侍れ」と云へば、菓物、広き餅な....