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何はさておき
「何はさておき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何はさておきの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
とあまりハキハキした言葉でも仕事でもないが、癖になっていると病気のようなもので、
何はさておき、ちょっと巡回して来ないと気がすまないのだ。 ただ何となく外へさえ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ちに階上の二間をぶっ通して借りきって旅の汗を洗いにただちに風呂場へ駆けおりる者、
何はさておき酒だ酒だとわめくもの、わるふざけて女中を追いまわす者――到着と同時に....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
口にするのはあまりにも恥ずかしい結婚生活の子細を臆面もなくしゃべり立てたりした。
何はさておき、こうして衆人の前で、はずかしめられた良人という滑稽《こっけい》な役....
「書記官」より 著者:川上眉山
うもございましょうから、あなたに対するお手数料はまずそれだけに極めておきまして、
何はさておき、国友商会の願書を途中で遮ぎって、一時も早く私の方のを官へ差し出すが....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
物の繁多なる割合に従いて、しだいに増加し、毫《ごう》も不自由なきはずのものなり。
何はさておき今の日本人は今の日本語を巧みに用いて弁舌の上達せんことを勉むべきなり....
「秘密」より 著者:平林初之輔
るようにという布告が出ているということをききこんだのでございます。そこで、私は、
何はさておき、娘の籍をこしらえておかねばならんと考えたのです。その時に、思いつい....
「かもめ」より 著者:神西清
の上策は、もしもお前が……あの子に少しばかり金を持たしてやったらどうかと思うよ。
何はさておき、あの子も人並の身なりはせにゃならんし、とまあいった次第でな。見てご....