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「何も彼にも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何も彼にもの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
オリンポスの果実」より 著者:田中英光
りとした、落着きを与《あた》えてくれます。顔つき合せては、恥かしく、というより、何も彼にもが、しろがね色に光り輝く、この雰囲気《ふんいき》のなかでは、喋《しゃべ....
禰宜様宮田」より 著者:宮本百合子
捨てて独りぼっち取りのこしたまま、先へ先へと流れて行ってしまうような心持がする。何も彼にもが過ぎて行く……。 グングン、グングンと何でも彼んでも、皆どっかへ飛....
地は饒なり」より 著者:宮本百合子
知らず、整った順序に並べることの出来るほど、複雑な頭脳を持っていなかった彼女は、何も彼にもただ感じるだけなのである。 ああ、そんなことをするものではない、彼女....
マクシム・ゴーリキイの発展の特質」より 著者:宮本百合子
な原因は、彼等の頭脳の怠惰さであった。「彼らは、いつも不平をこぼし、躍気になって何も彼にもを否定します。怠惰な頭脳には、主張することよりも否定する方が容易だから....
戦争はわたしたちからすべてを奪う」より 著者:宮本百合子
のである。理性をしびらせ、ストリップ・ショウについて獅子文六が書いているとおり、何も彼にも忘れさせる、そのようなデカダンスが、社会にはびこる。そのような雰囲気の....
栄蔵の死」より 著者:宮本百合子
なるのだ。 黒い眼鏡の下に、一日一日と盲いて行く眼をつぶって気抜けのした様な、何も彼にも頭にない様な顔をして居た。 なげ出した顔をお節の方から見ると、明らか....
日記」より 著者:宮本百合子
みと感じる。頭が、どこまでも考えることをしないように癖のついて居ることを感じる。何も彼にもがいいかげんのところまで行けば――此の上自分の突込むことはすべての点に....