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何れ
「何れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬養君に就いて」より 著者:芥川竜之介
犬養君に就いて 芥川龍之介 犬養君の作品は大抵読んでいるつもりである。その又僕の読んだ作品は
何れも手を抜いたところはない。どれも皆丹念に出来上っている。若し欠点を挙げるとす....
「鴨猟」より 著者:芥川竜之介
合い、そこから発動機船を仕立てさせて大川をくだったと覚えている。小杉君や神代君は
何れも錚々たる狩猟家である。おまけに僕等の船の船頭の一人も矢張り猟の名人だという....
「東京に生れて」より 著者:芥川竜之介
は、どこにあるのも見にくいものゝみである。その外、電車、カフエー、並木、自働車、
何れもあまり感心するものはない。 しかし、さういふ不愉快な町中でも、一寸した硝....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ょうが、ただ当時の男子にとりて何よりの娯楽は猪狩り兎狩り等の遊びでございました。
何れも手に手に弓矢を携え、馬に跨って、大へんな騒ぎで出掛けたものでございます。父....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
とか、頓珍漢な理窟とか、嘘や出鱈目とかは、私の知れる限りに於て、全然痕跡もなく、
何れも皆真面目な教訓、又は忠言のみであった。 『初期の通信は、前にも言った通り皆....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
スの顔のようにこの二つの極は渾融を許さず相|反いている。然し私としてはその二つの
何れをも潔く捨てるに忍びない。私の生の欲求は思いの外に強く深く、何者をも失わない....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
》いた人があるとするならば、その人の疑惑|乃至《ないし》反抗は、同じ疑惑を懐いた
何れの国の人よりも深く、強く、痛切でなければならぬ筈《はず》である。そして、輓近....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
韲を以て三隻の水雷船を造り、以て敵を鏖にすべしなど真に一|場の戯言に似たれども、
何れの時代にもかくのごとき奇談は珍らしからず。 現に日清戦争の時にも、種々の計....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
白い紐と、青の紐と此三種の異なりたる紐を出し、少しく引摺って見た、然るに其結果は
何れも赤紐に来たのである、更に此通りにして第二回の調査を為したるに、又同じく
何れ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
の持久戦争となったのである。但しこれはむしろ2項の原因となるべき点が多いが、その
何れにしろ、日本はソ連に対しては決戦戦争の可能性が甚だ乏しい。 広大なるアジア....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
によらず浅薄なものに極って居る、吾邦唯一の美習として世界に誇るべき(恐くは世界中
何れの国民にも吾邦の茶の湯の如き立派な遊技は有まい)立派な遊技社交的にも家庭的に....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
北斗は何処に居るだろう」 噂して居る人もあろうに 灰色の空にかくれた北斗星 北は
何れと人は迷わん 行商がやたらにいやな今日の俺 金がない事が気にはなっても 無自....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
って片手や片足を出しとるもんもあったり、からだが離ればなれになっとるんもあった。
何れも、腹を出しとったんはあばらが白骨になっとる。腹を土につけとったんは黒い乾物....
「感応」より 著者:岩村透
のであった。食後の休みなどには、種々の世間談も初まったが、この怪談というものは、
何れの人々も、興味を持つものとみえて、私等は或晩のこと、偶々それを初めたのであっ....
「想い出」より 著者:上村松園
宗の松年先生に師事致しました。女学生は私の他にも各宗に二人位ずつ居られましたが、
何れも途中から姿を消してしまい、ただ前田玉英さんだけが残りまして、その後玉英さん....