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何れか
「何れか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何れかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
センティメンタリズム、リアリズム、ロマンティシズム――この三つのイズムは、その
何れかを抱く人の資質によって決定せられる。或る人は過去に現われたもの、若しくは現....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
か、それとも中の機械を運転したためにその各部から発散される熱量の影響であるかの、
何れかです。私の推測では、五十八分に入って来たのは丈太郎氏であり、時報をうけるた....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
が感傷的になるまい。お互いに……。 われら斃れた後に、日本亡ぶか、興るか、その
何れかに決まるであろうが、興れば本懐この上なし、たとえ亡ぶともわが日本民族の紀元....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
者の感情、追付変って来るには相違ないと殿様の仰せ、行末は似つかわしい御縁を求めて
何れかの貴族の若公を納らるゝ御積り、是も人の親の心になって御考なされて見たら無理....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
年、私が出獄してからも、更に二回ばかり物を書かれた。で、初対面の時のことも、その
何れかで委しく書かれている筈である。)その後私たちは、毎月一回、青楓氏の仮寓に集....
「流線間諜」より 著者:海野十三
第十三条――それは極めて重大な命令だった。覆面を脱げば、たいてい死刑か本国送還の
何れかである。それは実に重大なる事態の発生を意味する。 サッ――と、一同は我を....
「連環記」より 著者:幸田露伴
死だから、五年やそこらは何れが真実でも差支は無いが、想うに書写|輾転の間に生じた
何れかの誤りなるのみであろう。長徳の方が正しいかも知れぬ。長保四年の冬には寂照が....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
生ずるかと申すことは、世にも重大なる神界の秘事でございますが、要するにそれは男女
何れかが身魂の中枢を受持つかできまる事だそうで、よく気をつけて、天地の二|神誓約....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
の十位の計算、すなわち上から三段目へ戻る。前に述べたように、答の十位は1か2かの
何れかである。ところが、これが2であっては、今しがた導き出したところの、「除数の....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
個の人間として人に接すべきであるという説。 この二つの説がありますが、実際その
何れかをみな実行しているわけです。私も日本の有名な俳優を幾人か知っております、西....
「選挙漫談」より 著者:黒島伝治
治狂 一村には、一人か二人、必ず政治狂がいる。彼等は、政友会か、民政党か、その
何れかを──している。平常でも政治の話をやりだすと、飯もほしくないくらいだ。浜口....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
。概略的な、そして、漠然とした分類のいたしかたではございますものの、これらのうち
何れかの範疇に入らぬ殺人事件はございますまい。では、この河原崎座の殺人事件は、こ....
「文章を作る人々の根本用意」より 著者:小川未明
思索は、書物からも獲られるし、実際の人生からも獲られる。 書物からの場合は、
何れかといえば冥想的であるが、実際からの場合は暗示的である。殊に後者の場合は、前....
「貧乏線に終始して」より 著者:小川未明
るか、さもなければ、品物に価値のあるにかゝわらず、売手の足許を見て、安く価切るか
何れかでなければならぬ。いずれにしても、彼等が不当の利得を得つゝあることが分るの....
「空飛ぶ悪魔」より 著者:酒井嘉七
事を知ると同時に、競争者であり親友である、清川に手紙を書いた――。 (二人の内、
何れかが、彼女から手を引かねばならない。この問題を解決するために三人で面会したい....