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何をおいても
「何をおいても〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何をおいてもの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
こく》下《さが》りからふり出した雨は、いまだに上るけしきがない。そこで、下人は、
何をおいても差当り明日《あす》の暮しをどうにかしようとして――云わばどうにもなら....
「或る女」より 著者:有島武郎
る。もし貞世が退院するようになったら――そして退院するに決まっているが――自分は
何をおいても木村に手紙を書く。そうしたらどれほど心が安くそして軽くなるかしれない....
「ある宇宙塵の秘密」より 著者:海野十三
刻もはやく、火星人の好戦性を偵察して、宇宙戦争にそなえる必要があるが、私としては
何をおいても宇宙塵となっているはずの恩師のありかをぜひとも自分の力で発見したいと....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
しては、余りに大金であるからだと答えた。 それはおとといの夜のことで、この上は
何をおいても金の工面を急がなければならないと、女房は再び番頭と打ち合わせの上で、....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
多くの俳優を苦しめているというわけである。将来の演技指導者たらんとするものはまず
何をおいても「説明」の技術を身につけることを資格の第一条件と考えるべきであろう。....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
、さあ火星から離陸だといったときに、たいへん困る。だから火災が消えたら、こんどは
何をおいても、艇に穴のあいた個所を修理しておかねばならないのであった。 林....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
出来る者は、大槻玄卿以外には、少くも江戸にはない筈だ。と云うことであって見れば、
何をおいても玄卿の家へ、人を入れて様子を探らせ、薬局を調べる必要がある。ところで....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
二人をよんで、その二つの黒い筒を預けたのだった。 ――非常の際には、君たちは、
何をおいても、これを一本ずつ背負って逃げてくれ。そして世界大戦が鎮まって、わしが....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
青年時代に高く、美しい書物を読まずに逸することは恐るべく、惜しむべきことである。
何をおいても、人間性の霊的・美的教養の書物は逸することを恐れて、より高く、より美....
「心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
先にやるようなノンビリした気持になったわけで、ビルマの一件に重大な意味があるなら
何をおいてもビルマのお告げの方を先にすべきではありませんか。そのお告げを後廻しに....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
ものだ) (何とかバツを合わせて置いて、器用にこの部屋を退散しよう。それにさ俺は
何をおいても、伊十郎めに逢わなければならない) そこで弦四郎はお辞儀をした。 ....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
いた巣を――紙帳を、発見したことの喜びに、肌に汗がにじむほどであった。 彼は、
何をおいても、紙帳の中へはいり、この平和を失った、イライラしている心持ちを鎮めた....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
は百年にも足らないぐらい短いのだ。だが、重大な秘密、たとえば国譲りの問題などで、
何をおいても隠さねばならぬという、緊急、重大きわまる大事があった。それほどの大事....
「著作権の問題」より 著者:伊丹万作
画芸術の創造にあずかるものが、真に自分たちの正当なる権利を擁護せんとするならば、
何をおいてもまず映画関係の著作権法を一日もすみやかに制定しなければならぬ。しかし....
「おせん」より 著者:邦枝完二
ら出たよなおせん坊の方が、どれだけいいか知れねえからの。いやもう、浮世のことは、
何をおいても女が大事。おいらも今度の世にゃァ、犬になっても女に生れて来ることだ。....