何人[語句情報] »
何人
「何人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
いる。人通りはやはり沢山ない。角隠《つのかく》しをつけた花嫁《はなよめ》が一人、
何人かの人々と一しょに格子戸を出、静かに前の人力車に乗る。人力車は三台とも人を乗....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
さをも発見した。この「本から現実」へは常に信輔には真理だった。彼は彼の半生の間に
何人かの女に恋愛を感じた。けれども彼等は誰一人女の美しさを教えなかった。少くとも....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
たりした。彼の婿の父親は唯《ただ》「憲政を擁護する為に」彼よりも腕の利かない敵を
何人も社会的に殺していた。それから彼に一番親しい或年輩の骨董屋《こっとうや》は先....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
るように、男も女も折り重なって、憎さげに顔を覗きこもうとするのでございます。その
何人とも知れない白癩《びゃくらい》どもの面《おもて》が、新に燃え上った芥火《あく....
「影」より 著者:芥川竜之介
でも警察へ、そう申しにやって見ましょうか。」
「まあ、婆やは臆病ね。あの人なんぞ
何人来たって、私はちっとも怖《こわ》くないわ。けれどももし――もし私の気のせいだ....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ょうにん》にも、ああ云う幻を見せたではないか? その証拠には今日になると、一度に
何人かの信徒さえ出来た。やがてはこの国も至る所に、天主《てんしゅ》の御寺《みてら....
「河童」より 著者:芥川竜之介
寺院の内部もまた広大です。そのコリント風の円柱の立った中には参詣《さんけい》人が
何人も歩いていました。しかしそれらは僕らのように非常に小さく見えたものです。その....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
大嬌はちょっと顔をしかめ、斜めに彼の手を押し戻した。彼は同じ常談《じょうだん》を
何人かの芸者と繰り返した。が、そのうちにいつの間にか、やはり愛想の好い顔をしたま....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
。」
するとある年のなたら(降誕祭《クリスマス》)の夜《よ》、悪魔《あくま》は
何人かの役人と一しょに、突然|孫七《まごしち》の家《いえ》へはいって来た。孫七の....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
でいる悲しさには悪臭と呼ばれる匂《におい》ばかりである。たとえば汽車の煤煙の匂は
何人《なんびと》も嗅《か》ぎたいと思うはずはない。けれどもあるお嬢さんの記憶、―....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
に明るかった。そうしてその明るい往来には、部落の家々から出て来た人の姿が、黒々と
何人も立ち並んでいた。のみならずその人影は、剣を下げた彼を見ると、誰からともなく....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
どそう云われて見ると、黒々《くろぐろ》と盛《も》り上った高地の上には、聯隊長始め
何人かの将校たちが、やや赤らんだ空を後《うしろ》に、この死地に向う一隊の士卒へ、....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
光らせながら、蓮《はす》の花か何か弄《もてあそ》んでいれば、多少の鼻の曲りなどは
何人の眼にも触れなかったであろう。況やアントニイの眼をやである。
こう云う我我....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
がく》は、紛《まぎ》れもない黄一峯《こういっぽう》です、癡翁《ちおう》を除いては
何人《なんぴと》も、これほど皴点《しゅんてん》を加えながら、しかも墨を活《い》か....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
ないリアリズムである。 菊池寛の感想を集めた「文芸春秋」の中に、「現代の作家は
何人でも人道主義を持っている。同時に
何人でもリアリストたらざる作家はない。」と云....