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何処にか
「何処にか〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何処にかの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
この問は口から出ても心からは出ません。 「我|何処《いずく》より来《きた》り、我
何処にか往《ゆ》く、よく言う言葉であるが、矢張りこの問を発せざらんと欲して発せざ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がこれまでに盗んだ金や、右から左に処分することの出来ないような金目の品々が、寺の
何処にか隠してあるに相違ないというので、二人は人目に付かないように忍び込んで、墓....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
までは泳ぎ着きながらも、もう再び屋敷へ戻る気になれなくなったということです。暫く
何処にか隠れていて、暗くなるのを待って下谷の稲荷町、すなわち清吉の女房の里へ尋ね....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のか、そんなものが本当にあるのか無いのか、それらのことも判りません。お千はきっと
何処にか隠してあるに相違ないと云っていました。人殺しですから、当然死罪になりそう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の大金を湯水のように使い捨てるような、浅はかな愚かなことはしないであろう。恐らく
何処にか埋め隠して置いて、詮議のゆるんだ頃にそっと持ち出すという方法を取るであろ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
往生に承知させられた。身に覚えのない不義の濡衣《ぬれぎぬ》を被《き》て、しばらく
何処にか隠れていてくれれば、三年の後にはきっと取り立ててやる。たとい店へ呼び戻す....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
とかいうので、ともかくも土蔵のなかへ入れて置くと云っていました」 「むむ、いずれ
何処にか隠してあるに相違ねえ。ここの家に土蔵は幾つある」 「五戸前ある筈です」 ....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
漁りて引裂き啖うに、約ね一夕十数疋を以て足れりとせり。 されば乞食僧は、昼間|
何処にか潜伏して、絶えて人に見えず、黄昏蝦蟇の這出づる頃を期して、飄然と出現し、....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
がお筆の耳にもひびいたとみえて、彼女は自分の方から身をひきたいと申し出た。しかし
何処にか奉公口を見つけるまでは、どうかここの家に置いてくれというのである。それは....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
で執念ぶかく追って来たのである。その話によると、自分の恥かしい絵姿が江戸のうちの
何処にか残っていると思うと、どうしても江戸にはいたたまれないので、喜多屋から無理....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
今でも停車場の人ごみの上へだけは、細い雨がかかっているように思われますもの。まだ
何処にか雨気が残っておりますなら、向うの霞の中でしょうと思いますよ。 と、その....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
広い穴の中に何者の影も見えなかった。幾ら※でも隠形の術を心得ている筈はない。恐く
何処にか隠れ家があろうと、四辺を隈なく照し視ると、穴の奥には更に小さい間道が有っ....
「若き姿の文芸」より 著者:小川未明
人に与える本来の感じであると思う。無興味、無理想、無解決を根柢にした作物にせよ、
何処にか『若やかな姿』を見出さなければ芸術品として劣等なものだと思う。 主義、....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
草子』に、乞食の女法師が仏供の撤下物を貰いに来た話がみえている。「男やある」、「
何処にか住む」、「歌は歌うや」、「舞などするか」と女官などに口々に問われて、「夜....
「濫僧考補遺」より 著者:喜田貞吉
て取らせたるに、むげに中善くなりて、万の事を語る。若き人々出で来て、「男やある、
何処にか住む」など、口々に問ふに、をかしき事、添へごとなどすれば、「歌は歌ふや、....