何時でも[語句情報] »
何時でも
「何時でも〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
何時でもの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
無機物の生活さえが膠着していると見える。それは人の生活が最も緩慢となるところには
何時でも現われる現象だ。私達の祖先が経験し尽した事柄が、更に繰り返されるに当って....
「温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
なかった。その後は何かの用があったりして、ちょいちょい訪ねて行くこともあったが、
何時でも用談だけで帰ったことがない。お忙がしいでしょうから二十分位と断って会うと....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
。ありがとう」 「あの間諜座ね『魚眼レンズ』のついた撮影機で、観客一同の顔つきが
何時でも自由自在にとれるんだそうだ。ぬかりはあるまいが、顔色を変えたり、変にキョ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
して短刀を擬してジリジリと青竜王の方へ近づいてくるのであった。 「まあ待ち給え。
何時でも殺されよう。だがその前に約束だけは果させてくれ。というのは、僕は君に云い....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、汝。俺なぞは、鉱蔵は、村はもとよりここに居るただこの人民蒼生のためというにも、
何時でも生命を棄てるぞ。 時に村人は敬礼し、村長は頤を撫で、有志は得意を表す。 ....
「琵琶伝」より 著者:泉鏡花
お通はその時|蒼くなりて、 「もう、破ろうにも破られません。しかし死、死ぬことは
何時でも。」 尉官はこれを聞きもあえず、 「馬鹿。」 と激しくいいすくめつ。....
「豊島与志雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
。 豊島は作品から受ける感じとよく似た男である。誰かゞそれを洒落れて、「豊島は
何時でも秋の中にいる」と形容した、そう云う性格の一面は世間でもよく知っているだろ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
です。失礼ながら金は祖父の代から溜め込んで有るんですからね。二千や三千の金なら、
何時でも耳が揃えられるんです」 「外国渡航に就ては、国禁も有り、吉田松陰の失敗も....
「米」より 著者:犬田卯
るから。」 おせきはまだ決心がつかなかったのだ。若者はそれと察して、行くんなら
何時でも行ってやるから……と繰返して言って遠慮がちに出て行った。 入り代りに、....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
たり、動物の剥製などがあった。虎や豹や鳥の剥製をみた。 日本の博物館のように、
何時でも行きさえすれば見られるというのではなく、前から申し込んでおいて行かなけれ....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
田さんがどうしても被らなけれゃいけないと仰ゃるものですから、というのです。だから
何時でも素直に聞いてくれるわけじゃない。すべて芸術家気質というものでしょうが、米....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
な馬鹿げた虚飾を張るに骨を折っていた。緑雨と一緒に歩いた事も度々あったが、緑雨は
何時でもリュウとした黒紋付で跡から俥がお伴をして来るという勢いだから、精々が米琉....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
のは最も熱心に反覆翫味して巨細に研究した。この時分の二葉亭の議論の最後の審判官は
何時でもモーズレーであって、何かにつけてはモーズレーを引合に出した。『浮雲』に二....
「活人形」より 著者:泉鏡花
行って指|切断をして来たんだ。と問いかかるを高田は押止め、「まあまあ、そんな事ア
何時でも可いて。早く我の方を、「はて、せわしない今行きます。と出血|休まざる小指....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ー無くば政戦略の統一に困難を来たすのであるが、我が大日本に於ては国体の霊力に依り
何時でもその完全統一を見るところに最もよく我が国体の力を知り得るのである。戦争指....