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「何時迄も〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何時迄もの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
しょうから親御の帰るまで私の家《うち》へお帰り、面目ない事は少しもありませんよ、何時迄も此方《こちら》にお世話になって居ては済まん事で、さア、私《わし》と一緒に....
大島が出来る話」より 著者:菊池寛
恩返しもしなかった。ただ夫人の恩恵を、真正面から受け、夫に対して純な感謝の情を、何時迄も懐《いだ》いて居りたいと、思って居た。恩返しを試むる事は、或《ある》意味....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
。爾すれば矢張お酉かしらん。 真逆にとは思うけれど余は何となく心配で寧そ叔父が何時迄もお浦の帰参を許さねば好かったのにと、今更残念だけれど仕方がない、お浦は余....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
八は学問好きの為めか僧を懐しくさえ思うようになった。 で、松太郎の帰った後、尚何時迄も引き止めて、更に様々問答したが、永い六月の日も暮れて点燈頃になったので、....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
のように見えた。 六十五万石の城下であった。広く豊かに拡がっていた。 宗春は何時迄も眺めていた。 「江戸に比べると小さなものだ」突然呻くように宗春は云った。....
工場細胞」より 著者:小林多喜二
をもった子供の一隊が、着物の前をはだけて、泥溝板をガタ/\させ、走り廻っていた。何時迄も夕映を残して、澄んでいる空に、その喚声がひゞきかえった。 ――腹減らし....
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
円貸して、後金千円位の資本を借りてもよかろう」 丈「それじゃア貸しても遣ろうが、何時迄もぐず/″\しても居られめえから、何か商法を開き、悪い事を止めて女房でも持....
連環記」より 著者:幸田露伴
いう風に、心ゆくばかり自由安適な生活を楽んでいたことだったろう。ところが、それで何時迄も済めば其様な好いことは無いが、花に百日の紅無し、玉樹亦|凋傷するは、人生....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
でも可い、それが又自然に世の中の為にもなろう。ハハハハハハ。」 「それで世の中は何時迄も修羅道つづきで……御身は修羅道の屈原のような。」 「ナニ、屈原とナ。」 ....
心の王者」より 著者:太宰治
て時々は神と共にさえ住めるのです。 此の特権を自覚し給え。この特権を誇り給え。何時迄も君に具有している特権ではないのだぞ。ああ、それはほんの短い期間だ。その期....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
そこに燈籠のあるということは、彼の流儀に反している。 で彼は小首を傾げながら、何時迄も其前に立っていた。 すると、あやしくも、燈籠の火が、次第々々に明るくな....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
一人去り二人去り何時の間にか見物人は立ち去りましたが、四郎一人は空を見上げたまま何時迄も立って居りました。不思議で不思議でならないのでしょう。 「小僧!」 と....
鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
の知れない火であった。 どうやら帆柱のてっぺんに、その光物は在るらしい。正雪は何時迄も見詰めていた。次第に闇に慣れて来た。幽霊船の船体が、朧気ながらも見えて来....
不在地主」より 著者:小林多喜二
曇った。それから新聞紙を円めて、中を磨いた。何度もそれを繰返すと、石油臭い匂いが何時迄も手に残った。 のめりかけている藁屋根の隙間からも、がたぴしゃじゅくした....
トンカトントンカッタカッタ」より 著者:今野大力
る。 でぶは入院して手術を受け手首から切断された。主婦として大切な彼女の右手は何時迄も失われてしまった。 此処暫くは見習として、と与えられたボロ機械にすがっ....