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「何糞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

何糞の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
ついて見ろ」 といいました。確かに帽子がそういったのです。それを聞くと、僕は「何糞《なにくそ》」と敗《ま》けない気が出て、いきなりその帽子に飛びつこうとしまし....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
じられたので、自然豹一の社内に於ける態度は、醜いほどぎこちなかった。しょっちゅう何糞と力みかえりながら、どこかの隅に突っ立って眼を光らせていたのである。ひとつに....
豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
た。 「今に見ていろ。きっと、どうぞお泊り下さいと泣いて頼むようになるから」 「何糞《なにくそ》。いくら貴様が魔法使いでも、おれはちっとも怖かないぞ。出てゆかね....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
がら小気味よく稼ぐ辰爺さんがこぼす。「違ねえ、俺ァ辰さんよか年の十も下だンべが、何糞ッ若け者に負けるもンかってやり出しても、第一|息がつゞかんからナ」と岩畳づく....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
する訳には行くまいと思われる位だ。「あなた、いけませんやないか」などいわれたら、何糞、もっとしてやれという気になるかも知れないと思う。妙に反抗心をそそる響をもっ....
けむりを吐かぬ煙突」より 著者:夢野久作
い。 そう思い思い私は充分の準備と警戒をしてコッソリとアパートを出た。 ……何糞……と冷笑しながら……。 指定された通りに裏門の潜り戸から這入ると、そこい....
わが文学修業」より 著者:織田作之助
れたと思っている。文学が恐らく私の生命を救って来たのだろう。常に酷評されながら、何糞と思って書いている。それで表面はぴんぴんしている。そのうち、戯曲も書こうと思....