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余事
「余事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
す阿魔や山の神には兎角そんな族《やから》が往々あって困りますよ、ハヽヽヽ。何うも
余事にわたって恐れ入りました。扨《さ》て伊之助でございますが、お若さんが連れて逃....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
て、いよいよしっかりと彼と家とを結び付けようと試みたが、それは全く失敗に終った。
余事は格別、縁談に就いて彼は誰の相手にもならなかった。 明くる年の春は来た。田....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
の事の前に何等の不満もなく、その事の後には美しい飽満があるばかりだろう。(これは
余事にわたるが好奇な人のために附け加えておく。若し少女がその人の愛に酬いることを....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
ころはない」などというておったが、僕のわからぬというのは、そういうことではない。
余事はともかく、第一に君は二年も三年も妻子に離れておって平気なことである。そうい....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
ん。それよりも僕は、三年前に母を失いましたことをお知せいたします。それからこれは
余事ですが、僕はあの頃お話した許嫁とは、僕の意志から結婚しませんでした。そして今....
「春昼」より 著者:泉鏡花
産みました。この先妻についても、まず、一くさりのお話はあるでございますが、それは
余事ゆえに申さずとも宜しかろ。 二、三年前に、今のを迎えたのでありますが、此処....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
についてはなお述べ尽くさないところもあるが、紙面の制限のためにこれまでにとどめて
余事は後日に譲ることとする。もしできれば若干の実例について分析を試みたいと思うの....
「断層顔」より 著者:海野十三
リタリ。抽籤ノ結果、碇曳治ヲ隊員第四十号トシテ登録スルコトヲ、本会議ハ承認セリ。
余事ハ交川博士ニ一任シ、処理セシム。――なるほど、三日目に碇は隊員の資格を得たん....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
思議の働をするかも計られまい、と申したということを聞いたのであります。 いや、
余事を申上げまして恐入りますが、唯今私が不束に演じまするお話の中頃に、山中|孤家....
「雪の宿り」より 著者:神西清
この眼の底に焼きついております。わたくしが今宵の物語をいたす気になりましたのも、
余事はともあれ実を申せば、この松王様のおん身の上を、あなた様に聞いて頂きたいから....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
か気の毒そうに、そうして真相を知っていながら、わざと知るまいと努めるかのように、
余事のようないいまわし方をしたが、「触れたくないものでござりますな。恋というよう....
「魚妖」より 著者:岡本綺堂
重体の亭主を奥の三畳へなげ込んだままで、誰も看病する者もないという有様であった。
余事はともあれ、重病の主人をほとんど投げやりにして置くのは何事であるかと、吉次郎....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
軍人としての特殊の観点に制約されざるをえないのである。 軍人その本務を逸脱して
余事に奔走すること、既に好ましくないが、更に憂うべきことは、軍人が政治を左右する....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
日参詣□沢山若林五十五人と楽書がしてあったのみで、奉納の年月日は書いてなかった。
余事ながらこの木林惟一というのはどういう人であるかと、足尾におられた関口源三君に....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
とマルは申すには及ばず、僧侶に対しても一人平均六円位ずつの僧禄を与えるです。話は
余事に渉ったですが、法王はまた別に財源を持って居る。それは信者からの上りものもあ....