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余剰
「余剰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余剰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
に考えるのであった。そして、船乗りの気質として、そんなに自分たちを「コミヤル」(
余剰労働を搾取するという意が含まれている船乗り言葉)やつは容赦しないはずであるの....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
する仕事もなく、退屈をまぎらすための行楽に身を任せて、それでも使い切れない精力の
余剰を、富者の贅沢の一つである癇癪に漏らしているのがある。君はその男をよく知って....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ずに、「新生」として「神曲」として心外に吐き出した。私達はダンテのこの飽満からの
余剰にいかに多くの価値を置くことぞ。ホイットマンも嘗てその可憐な即興詩の中に「自....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
後の処分の事まで明細に書き遺し、洗うが如き貧しさの中から葬式|万端の費用を払うて
余剰ある程の貯蓄をして置いた事が後で分かりました。信仰ある、而して流石に武士の子....
「読書法」より 著者:戸坂潤
しての大河内氏は、みずから『農村工業』を批判して云っている―― 「農村工業は農村
余剰労力を現金化するのがその主なる目的の一つであるとするならば、農村加工工業だけ....
「十月革命と婦人の解放」より 著者:野呂栄太郎
を女子の水準にまで引き下げ、一般的労働条件をますます悪化させて、できるだけ多くの
余剰価値を搾取するための手段として資本家のために役立つにすぎない。しかもかように....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
村の婦人達が、割当だけの供出量を生産して軍需を充たし、なお自分のところへ幾らかの
余剰を残すためには、肥料のない、馬のいなくなった、男のなくなった田畑の上で、骨が....
「科学論」より 著者:戸坂潤
ion の根本機構は、それ自身の内に自分を益々強めて行くという構造を含んでいる。
余剰価値は、無限に
余剰価値を再生産する。利潤は利潤を産むのである。かくて資本とに....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
社会の下部構造――生産諸関係――は経済的搾取関係によって特色づけられる。要するに
余剰価値乃至利潤の追求がこの下部構造を規定する。だからこの経済的である。イデオロ....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
商品の価値はだから、使用した労働の価値よりも多いわけである。その多いだけの価値を
余剰価値と名づける。即ち、私有者は支払った労賃以上の価格で商品を売ることによって....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
は立ち上った。 『何という常識のない暑さ! 私の判断では、確かにこの汽車は機関の
余剰スチイムを車内へ向けて濫費しています。』 そうして、彼女は、私達が抗議する....
「「自然」」より 著者:豊島与志雄
古木がある。この常緑樹は、他の落葉樹と異って、晩春初夏の頃、盛んに古葉を散らし、
余剰の花を降らせる。風の日には、朝夕、狭い庭のあちこちに、落葉の渦が巻く。それを....
「ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
いに。 はるか西の方《かた》バビロンの高山に道路圧固機《ステイム・ロウラー》の
余剰蒸気のようなもうもうたる一団の密雲が湧《わ》き起こった。 それが、白髪白髯....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
養って遥かに余りがあろう。また利己心の心配がひとたび確立されるならば、彼らはその
余剰生産物の代償を得なければ分配しないであろう、と。そこでこれに対する駁論として....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
易の上に立ちアメリカの特需の上に立っているのであります。またMSA協定にもとづく
余剰農産物の輸入は、これまたアメリカと結び、アメリカの戦争経済に依存している姿で....