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余罪
「余罪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余罪の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
人暴行と並べると、その一つを犯してさえ重罪は免れないのだから、況んや未だその上に
余罪を並べ立てられては、とても罪の軽減などは望まれぬ。署長も始めから支倉に情状酌....
「運命」より 著者:幸田露伴
刑せらるゝに臨みて、従容として嘆じて曰く、変|宗親に起り、略|経画無し、敬死して
余罪ありと。神色|自若たり。死して経宿して、面猶生けるが如し。三族を誅し、其家を....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
あった。……だから……従ってその片対手の洋装の女が、どの程度の毒婦か。まだほかに
余罪があるかないか。どこからどうして毒薬を手に入れたか……というような事実はこの....
「獄中記」より 著者:大杉栄
は、出たりはいったりして二、三度しばらくここに滞在し、その他にも巣鴨の既決監から
余罪で幾度か裁判所へ引き出されるたびに一晩は必ずここに泊らされた。そしてことに既....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
ずらをやったのか。 また、未決監から裁判所へ喚び出される。その他にも僕はよく、
余罪があって、既決監からも裁判所へ呼び出された。大がいは馬車でだが、巣鴨からは歩....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
わずか九カ月ばかりで破れてしまう。僕は巣鴨に囚われる。そしてしばらくするうちに、
余罪で、思いの外に刑期が延びる。雑誌は人手に渡してしまう。足下は病む。かくして悲....
「三木清を憶う」より 著者:豊島与志雄
れた。かねて自由主義者として睨まれていた三木は、警視庁に連行され、その思想傾向や
余罪を洗いたてるという官憲一流のやり方で、長く留置されることになった。警視庁に連....
「助五郎余罪」より 著者:牧逸馬
豪気に鼻息が荒かった。 あとから小博奕で揚げられた時の、これは天下の助五郎脅喝
余罪の一つである。 (一九二六年十二月号)....
「都会の中の孤島」より 著者:坂口安吾
しと思われるほどの奴で、力も強くケンカにもなれている。そしてたぶん前科もあるし、
余罪もあるに相違ない。右平の入獄の期間はそれだけ長くなろうというものである。 ....
「放浪作家の冒険」より 著者:西尾正
いした屍体が発見されたというニュウスで、この犯人がまえに逮捕された結社の一派で、
余罪を追及してゆくうちになかまのひとりが犯行を自白したというのだ。しかし、かれら....