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余蘊
「余蘊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余蘊の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
てはじめて性格らしい性格をもったお近という五十女が描き出されているばかりでなく、
余蘊なくリアルにうつされているそのお近の世道観、処世哲学というものは、よくもわる....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
説あり)の出版とは共に巴里の好事家《こうずか》のために浮世絵板画研究の道を示して
余蘊《ようん》なからしめたり。この時までは巴里の好事家中よく浮世絵を知るものは甚....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
り、今は則ち学を好むものを聞かざるなり。 という。孔子の回に対する愛情を表現して
余蘊がない。また同じ篇に、 子曰く、賢なるかな回や、一箪の食、一瓢の飲、陋巷にあ....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
の匂へる妹を憎くあらば人妻ゆゑに吾恋めやも、」の一首は、帝の情熱的な性質を語って
余蘊がない。その情熱はまた仏教を信ずる上にも現われた。殺生戒を守って肉食を禁じた....