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余財
「余財〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余財の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
問題は遠からず大きな問題として胸に忍ばせてあるのに違いない。事務長ぐらいの給料で
余財ができているとは考えられない。まして倉地のように身分不相応な金づかいをしてい....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
蕪村の風流をしたい、そが半生の逸事佳話は一つとして識らざるなく、殊に驚嘆すべきは
余財を傾けて蕪村の短冊一葉を己れの有としたことで、かれはこれらのものを購うにも決....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
るれば仲間中《なかまうち》の資本は間接に働《はたらき》をなして、些細《ささい》の
余財もいたずらに嚢底《のうてい》に隠るることなく、金の流通|忙《いそが》わしくし....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
、これは打っ棄って置くべきことでないと思ったのであります。氏は、「自分は、多少の
余財を作って等身大の馬を製えて招魂社にでも納めたい」というのが平素の願望で、一生....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
者あれば、その家に銭のできるは何ゆえぞ。定まりたる家禄と定まりたる役料にて一銭の
余財も入るべき理なし。しかるに出入《しゅつにゅう》差引きして余りあるははなはだ怪....
「迷信解」より 著者:井上円了
し』と。迷信家かたくこれを信じて、某年某月までに財産を消費し、当日に至りて一銭の
余財なく、ただ自らその身を棺中におさめて絶命を待ちおれり。しかるに、その日の夜に....
「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
事一業を起して富をいたしたるの談を聞かず。 あるいはたまたま豊に生活して多少の
余財ある者もあるべしといえども、その財は、本人が教育上に授けられたる芸能を天下の....
「教育の事」より 著者:福沢諭吉
んとしてかつて試みたることありや。甚だ疑うべし。 また口実に云《いわ》く、家に
余財なきにあらず、身に余暇なきにあらざれども、如何《いかん》せん、才学を以て人を....