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余類
「余類〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余類の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:菊池寛
る重科も自然消え果てて、赦免の使者が朝廷から到来すべきはずであったが、世は平家の
余類追討に急がわしく、その上、俊寛は過ぐる治承三年に、鬼界ヶ島にて絶え果てたとい....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ふたりを火葬にしてしまったのです。旅びとは何者だか判りませんが、おそらく長髪賊の
余類だろうということです。江南の賊が満洲へ逃げ込んで来るのもおかしいように思われ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で、十津川から来たものと、紀州家の兵とが一緒になって、竜神村へ逃げ込んだ天誅組の
余類《よるい》を探そうというのであります。 それがために、温泉宿とお客とは大迷....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ょう、あれが望月様でございます、たいへんに大きなお家でございます。もしこの悪者の
余類が押しかけて来ないものでもないと、このごろは用心が厳重で、若い者を集めて夜昼....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
将軍を要撃しようとした浪士連がある。その時に、危うく発覚して事なきを得たが、その
余類があれである。それを新撰組がたずね出して斬ったのである。
この両説のうちの....
「武蔵野」より 著者:山田美妙
を変えている。切り裂かれた疵口からは怨めしそうに臓腑が這い出して、その上には敵の
余類か、金づくり、薄金の鎧をつけた蝿将軍が陣取ッている。はや乾いた眼の玉の池の中....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
をしでかすかも知れぬ。それに、斉彬の代となれば、わしが、今度国許で処分した奴等の
余類《よるい》を取り立てて、上席の者を、悉く、処分するかもしれぬ。そうなると、い....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
これで何百年来この山国を閙した※の眷族も、果して全滅したであろうか。或は猶其
余類が山奥に潜んでいるであろうか。それは何人も返答に苦む所であるが、兎にかく此の....
「三国志」より 著者:吉川英治
に前夜のことをことごとく告げた。玄徳は、直ちに彭義の逮捕を命じ、獄へ下して、なお
余類を拷問にかけて調べた。 彭義は大いに後悔して、獄中から悔悟の書を孔明へ送り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
か宮方に帰すべき機運となっていたのだろ、望外な武運に会い、時も措かず、北条一統、
余類の輩まで、ことごとく義貞が一手にて、討ちほろぼしおわった。……されば足利殿に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
つも彼がなだめる方にまわっていた。たいがいな旧怨も忘れ顔で助けてしまう。先代軍の
余類からも少なからぬ降人があったなどは、しぜんそんな風評が武士間にあったからにち....