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余香
「余香〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
余香の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「細木香以」より 著者:森鴎外
であった。 明治三年九月に香以は病に臥して、十日に瞑目した。年四十九。法諡は梅
余香以居士。願行寺なる父祖の塋域に葬られた。遺稿の中に。 冬枯れてゐたは貴様か梅....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ている黒|襟《えり》……片膝立てた肉置《ししおき》もむつちりと去りかけた女盛りの
余香《よこう》をここにとどめている景色――むらさきいろの煙草の輪が、午さがりの陽....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
の老木に花が匂い出したのを見て、心の中でその風趣をいたわりながら、いつまでもその
余香を嗅いでいるのである。 この鶴見というのは一体どういう人間なのであろうか。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
見事な一矢のあいさつを残して行った。武士はこうありたいもの。彼にかかる鎌倉武士の
余香があろうとは思わなかった。尊氏もここでは見事彼に負けたぞ。好敵手、好敵手。い....