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作り上げる
「作り上げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
作り上げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
。おそらく彼らはアメリカ式もドイツふうも完全に消化した上で、新しい純粋国民映画を
作り上げるであろう。光琳や芭蕉は少数向きの芸術映画、歌麿や西鶴は大衆向きのエロチ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
たろう。その晩一晩だけの君の心持ちをくわしく考えただけで、私は一つの力強い小品を
作り上げる事ができると思う。 しかし親思いで素直な心を持って生まれた君は、君を....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
て、地球の形並びに地球が天体として太陽太陰に対する近親関係についても正しい観念を
作り上げる端緒を得たわけである。カルデア人が地球大円周の長さの測定を行ったらしい....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
た廊下を隔てて隣りの東室へ運び込み、あまつさえ写生の道具などをも運んで贋の現場を
作り上げるなどと云う余裕は持てないことになる。けれどもこれとても二人の証人の云う....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
「これで、君の謬説が粉砕されてしまうんだ。なにも苦しんでまで、そんな架空なものを
作り上げる必要はないさ。見給え。昨夜この室には、事実想像もつかない人物が忍んでい....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
す」 と古人もいっております。成功の|秘訣」です。根気が必要です。辛抱が天才を
作り上げるのです。だが、辛抱の一面また鈍が大事です。鈍とは愚です。「聡明叡智、之....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
ピソード)のモンタージュ」等の小区分を設けているのである。 映画素材から映画を
作り上げる編集方法としてのモンタージュはそもそも映画始まって以来行なわれて来たも....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
道ばたに落ちた財布を拾うたような簡単なものではなくてたとえばツェペリンの骨組みを
作り上げるための一本一本のリベットにたんねんな仕上げをかけるようなものだとぐらい....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
結果、個個の植物を混合して、この庭の全植物と異った、不思議な性質をそなえたものに
作り上げることにおいて成功したのであろう。ジョヴァンニはただ二、三の植物を集めて....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
さを要する作業をする能力は、どんな人間にしてもただ永い間の習慣によってのみ徐々に
作り上げることが出来るだけであったろう。しかるに、そういう種類の作業がその屋根裏....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
人の人があるという意識ほど、美術家にとって力となるものはない。作りたいものを必ず
作り上げる潜力となるものはない。製作の結果は或は万人の為のものともなることがあろ....
「「心理試験」序」より 著者:小酒井不木
いようにと、それのみに力を入れたならば、それがために却って芸術的価値の薄いものを
作り上げるようになりはしないであろうか。文芸は虚実の間を行くといった近松翁の言葉....
「流行唄」より 著者:兼常清佐
われる。我々の事業も煩悶も流行唄の中に唄われている。結局我々が総がかりで流行唄を
作り上げるようなものである。」 流行唄というのは正にこのようなものである。国民....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
建物がぼつ/\建ちはじめた位の程度である。これを立派な町に仕上げて、新丸の内街を
作り上げるのにはなお相当の歳月を要するであろう。 一時間ばかり自動車におびやか....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
させず、終りまで弾かせてから欠点について指摘したまえ。――この方法が「音楽家」を
作り上げるのだ。そして結局、音楽家を作ろうとすることが、音楽の主要な目的の一つな....