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作り出す
「作り出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
作り出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
又
わたしは勿論失敗だった。が、わたしを造り出したものは必ず又誰かを
作り出すであろう。一本の木の枯れることは極めて区々たる問題に過ぎない。無数の種子....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
)を眼窩後壁より頭蓋腔中に注入せしめたるなり。実に、大脳を蝕んで、初期に螺旋菌が
作り出すものは、現実を超えたる架空の世界ならずや。即ち余は、幹枝に痲痺狂を発せし....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
も、その大権は確実に男性に握られている。家族に供する日常の食膳と、衣服とは女性が
作り出すことが出来よう。然しながら饗応の塩梅と、晴れの場の衣裳とは、遂に男性の手....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
念は愉悦の最高度に引き上げられるであろう。渾沌の中から整然たる秩序と巧妙な系統を
作り出すだけの能力をもった自然が、その運動の減少のために陥った第二の渾沌状態から....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
都雅を崇拝すること、すなわち主客協力して、このおりにこの浮世の姿から無上の幸福を
作り出す神聖な儀式を行なう口実となった。茶室は寂寞たる人世の荒野における沃地であ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
籠、虫籠、蚊いぶしの煙り、西瓜の截ち売り、こうしたものが都会の夏の夜らしい気分を
作り出すとすれば、子供たちの打ち揚げる小さい花火もたしかにその一部を担任していな....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
つ/\が尽く頭脳の中枢から産出す仕事であるから、他の職業のように全く同一のものを
作り出す事は決して無い。 ▲文人の仕事を機械的にしたのは印刷術の進歩で、文人の....
「未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
ん。おもちゃをこしらえるのでない。あくまで実戦に偉力《いりょく》を発揮するものを
作り出すのだ」 「はい。わかりました」 「よろしい。では、本日の試験は、これで終....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の精神作用を殺さねばならない――とは考えなかったかね。然し、そう云う超意識状態を
作り出すのは、到底単一な手段では不可能な事だ。第一レトルトや力学の中にも……、勿....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
いといわれる朝鮮の人々さえ我々の提供する映画だけではもの足らず、彼ら自身の映画を
作り出すために苦悩をつづけているではないか。 かつて映画が言葉を得て自由にしや....
「好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
ますと、一遍やってみまほということで別れたことでした。 婦人には、流行を自分で
作り出すくらいの意気地があってほしい気がします。 武子夫人 しかし、....
「薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
今生きていたらば、こうした駅々の停車場の姿を一々写生して、おそらく好個の風景画を
作り出すであろう。 停車場はその土地の象徴であると、わたしは前にいったが、直接....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
とであった。 団十郎がなぜこんな会を作り出したかというと、それは彼の“活歴”を
作り出す準備で、彼はその会員を顧問として、有職故実を研究しようと企てたのである。....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
済まない詩人哲学者通有の痼癖があった。尤もこういう痼癖がしばしば大きな詩や哲学を
作り出すのであるが、二葉亭もまたこの通有癖に累いされ、直線に屈曲を見出し平面に凹....
「古事記」より 著者:太安万侶
て別になつて、アメノミナカヌシの神、タカミムスビの神、カムムスビの神が、すべてを
作り出す最初の神となり、そこで男女の兩性がはつきりして、イザナギの神、イザナミの....