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「作り話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

作り話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
片恋」より 著者:芥川竜之介
ステリイにしても、いやに真剣な所があったっけ。事によると、写真に惚れたと云うのは作り話で、ほんとうは誰か我々の連中に片恋をした事があるのかも知れない。 (二人の....
星座」より 著者:有島武郎
な光景があとから口を衝いて出てきそうな気がした。その時突然、 「先生それは皆んな作り話だなあ」 というものがあった。柿江はぎょっとした。そしてその声のする方を....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
も信じられて、近所の湯屋や髪結床では毎日その噂がくり返された。それに又いろいろの作り話も加わって、かの女は清水山の洞穴に年ひさしく棲む大蛇《だいじゃ》の精である....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
例は、彼の記憶にまだ新しく残っている。しかし猿が刃物を持って人を殺しに来るとは、作り話なら知らぬこと、実際には滅多にありそうにもないように思われた。 「それにし....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こうした噂が繰り返されて、それに又いろいろの想像説も加わって、見て来たような作り話を吹聴する者もある。一体その空屋敷というのは、以前は内藤右之助という三百石....
地球盗難」より 著者:海野十三
きく成長して一人前の人間ぐらいの背丈になるという話があったが、それは人間の考えた作り話のこと――代志子坊やの場合は、白日下の地球上でまざまざと起った現実の大異変....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
おそらくこの乞食の浪人は、自分にその笛を所望されるのを恐れて、わざと不思議そうな作り話を聞かせたので、実際そんな事件があったのではあるまいと思った。 「いかに惜....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
りまで向うの人たちにはこちらの姿が見えなかったらしいということでした。 これは作り話でなく、青州の節度使|賀徳倹、魏博の節度使|楊厚などという偉い人びとが、そ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
けの金額を全部回収してしまったのだ」 「実に僥倖だな」と、一人の客が言った。 「作り話さ」と、ヘルマンが批評をくだした。 「たぶん骨牌に印でも付けておいたのでは....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
騎士を愛していて、人知れずその青年と婚約をしていたそうです。 もっとも、これは作り話で、カトリーヌ・フォンテーヌの日ごろのおこないが普通の賃仕事をしている女た....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ある。国へ帰って、、これまでにあった不思議な出来事を話したらば、みんなきっと私が作り話をしていると思うであろう。 午後十二時。私は実にもう、ぞっとしてしまった....
麻畑の一夜」より 著者:岡本綺堂
りかかっている勇造も、眼をかがやかして聞き澄ましていた。 二 「無論に作り話でしょうが、ドイルの小説にはこういうことが書いてあるんです。大西洋のある島....
魚妖」より 著者:岡本綺堂
だという。その以来、この三人は決してすっぽんを食わなかったということです。それは作り話でなく、蒿蹊がまさしくその中のひとりの男から聴いたのだと言います。」 有....
馬妖記」より 著者:岡本綺堂
ブリュー・ギャップというところに古代の大熊が出たと書いてある。ドイルのはもちろん作り話であろうが、これはともかくも実録ということで、その証拠品まで残っているのだから面白い。....
停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
んが、前にも申上げました通り、わたくし自身が現在立会ったのでございますから、嘘や作り話でないことだけは、確かにお受け合い申します。 日露戦争が済んでから間もな....