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作中
「作中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
作中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片恋」より 著者:芥川竜之介
ると云うものさ。」)
そう話がわかっていれば、大に心づよい。どうせこれもその愚
作中の愚作だよ。何《なん》しろお徳の口吻《こうふん》を真似ると、「まあ私の片恋っ....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
羅利生記」を愛していた。「金毘羅利生記」の主人公はあるいは僕の記憶に残った第一の
作中人物かもしれない。それは岩裂の神という、兜巾鈴懸けを装った、目なざしの恐ろし....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
けの精神的強靱さを持たなければならぬ。 ○演技とは俳優が「自己の」肉体を通じて、
作中人物の創造に参与し、これを具体化し完成せしむることによって自己を表現せんとす....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
の一つではないかという説がある。それはB24の改良型で、長距離偵察用として試験製
作中のものだという。とにかく、銀色の巨体に、四つの発動機をつけ、少なくとも三百ノ....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
をもっと書くのだったらそれから先に或るアイデアがないでもなかった。――すなわち、
作中の主人公梅田十八が遂に意を決して妖婆を殺そうとする。城内から大きな沢庵石――....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
新聞は紙が青かった。それが澄渡った秋深き空のようで、文字は一ずつもみじであった。
作中の娘は、わが恋人で、そして、とぼんと立って読むものは小さな茸のように思われた....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
」が、銀の器に吹きかける吐息の、曇ってかつ消えるように掠めて行く。つまりこういう
作中の名句には、王朝の世の節奏がおのずから現われていて、殊に作者の心から発しる一....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
田君の主人公は常に道徳的薄明りに住する閭巷無名の男女なり。是等の男女はチエホフの
作中にも屡その面を現せども、チエホフの主人公は我等読者を哄笑せしむること少しとな....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
暑の候にまたかくの如く無尽の涼味を貯えて人の取るに任すとは有難き事なりと、古人の
作中、得意の詩や歌を誦するともなく謡うともなくうめきながら欄干を撫でつつ歩むとも....
「作画について」より 著者:上村松園
ひと頃そこへも漢学のお講義をきくために通ったものです。 折々休むこともあり、制
作中などは手が離せず欠席もしたことがありますが、それでもだいぶ永いこと通いました....
「「草紙洗」を描いて」より 著者:上村松園
送り出して辛々間に合わせたのでしたが、随分|根をつめました。 松篁は羊の絵を制
作中でしたが、夜更になって、そっと松篁の画室の方をのぞいて見ますと電燈がついてい....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
アメリカの青年作家ジョン・ディクソン・カーは、彼の新しい力作『三つの棺』の中で、特に一章を設け、
作中の主要人物フエル博士の講義の体にして、探偵小説に扱われた密室犯罪の様々を分類....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
いた犬に背かれたのを心淋しく感じたのであろう。 『平凡』の中の犬の一節は二葉亭の
作中屈指の評判物であるが、あれは仲猿楽町時代の飼犬の実話を書いたものである。あの....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を動かし眼を剥き首を掉ってゴンチャローフやドストエフスキーを朗読して聞かしたのが
作中のシーンを眼前に彷彿せしめて、一ト度グレーの講義を聞くものは皆語学の範囲を超....
「茂吉の一面」より 著者:宇野浩二
啓酷暑の候御清適大賀奉り候非常に上等品いただき御芳情大謝奉り候深く御礼申上候○御
作中、あの御材料はよき歌と相成らず、三首のみ選び申候、何卒御一考願上候 Mutt....