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「作業仮説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

作業仮説の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
怪異考」より 著者:寺田寅彦
の歪が調整されてもはや変動を起こさなくなったのではないかという事である。 この作業仮説の正否を吟味しうるためには、われわれは後日を待つほかはない。もし他日この....
化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
昔の人は多くの自然界の不可解な現象を化け物の所業として説明した。やはり一種の作業仮説である。雷電の現象は虎の皮の褌を着けた鬼の悪ふざけとして説明されたが、今....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
に照らして見れば、彼が「無より有は生じない」という宣言は、要するに彼の前提であり作業仮説であると見られる。もっとも、無から有ができるとすれば、ある母体からちがっ....
火山の名について」より 著者:寺田寅彦
でなければならない。それで私の現在の仕事は、そういう方面への第一歩として、一つの作業仮説のようなものを持ち出したに過ぎないのである。 以上の調べの結果で、たと....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
と思われる。 以上ははなはだ未熟な分析の試みであったが、このような見方を一つの作業仮説として実際の古人の連句中の代表的なものに応用してみることは、連句の研究上....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
形式を備えるのが「切れる」の意味であるらしく思われる。少なくもこれが自分の現在の作業仮説である。「や」はその上にあるものと下に来るものとを対立させるための障壁で....
科学論」より 著者:戸坂潤
定の意味に於て果して一致しているかどうかが、必ず最初の問題となる。科学の方法には作業仮説というものもあれば、暫定的方法(heuristische Methode....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
して了う。かくて社会人の心理は実は何の実在性をも持てないような理論家専用の一つの作業仮説にまで浮揚する――丁度マクドゥーガルの集団心と同様に。かくて社会人の心理....
辞典」より 著者:戸坂潤
あって、その限りに於てこれは単なる便宜ではなく一種の客観的な真理に属する。 【作業仮説】 単に研究の便宜だけのために設けられた仮説は作業仮説 working....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
つの群に割れていて、お互いに全く相反した方向の意志を持っている時でも、挙国一致は作業仮説としては、形而上学的方針としては、大いに可能だということを忘れてはならぬ....
鉛をかじる虫」より 著者:寺田寅彦
を伴わない滓を出さない有益なものは一つもない」という言明は、どうも少なくも一つの作業仮説として試みに使ってみてもいいように思われる。この仮説を許容するか、しない....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
琵琶の音や、ある特定の日に早朝の街道に聞こえた人通りの声などを手掛りとして、先ず作業仮説を立て、次にそのヴェリフィケーションを遂行して、結局真相をつき止めるとい....
土佐の地名」より 著者:寺田寅彦
応させた外国語は要するにこじつけであって、ただある一つの可能性を示唆し、いわゆる作業仮説としての用をなすものに過ぎないという事である。また例えばアイヌ語との関係....
クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
な結論である。こういう意味での認識論としてのクリティシズムなのである。この仮説を作業仮説とすることによって、却ってこの一般的な命題自身の立証に寄与出来ようという....