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「作為〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

作為の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
分というものがどこかのすみに頭をもたげかけたのを覚えた。倉地の取った態度に対して作為のある応対ができそうにさえなった。葉子は前どおりすすり泣きを続けてはいたが、....
或る女」より 著者:有島武郎
る事が自分を喜ばせる事であり、自分を喜ばせる事が倉地を喜ばせる事である、そうした作為のない調和は葉子の心をしとやかに快活にした。何にでも自分がしようとさえ思えば....
「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
) {3}「いき」の身体的発表はおのずから舞踊へ移って行く。その推移には何らの作為も無理もない。舞踊となったときに初めて芸術と名付けて、身振と舞踊との間に境界....
」より 著者:岡本かの子
魔にするものはない。ただ男に対してだけは、ずばずば応対して女の子らしい羞らいも、作為の態度もないので、一時女学校の教員の間で問題になったが、商売柄、自然、そうい....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
おくればせの暑中休暇を得て、伊豆の修善寺温泉に浴し、養気館の新井方にとどまる。所作為のないままに、毎日こんなことを書く。 二十六日。きのうは雨にふり暮らされて....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
かったので、自分で「一旦扱いをして、濠を潰せば落ちる」と云ったと云う。多分後人の作為説であろうが、家康の大阪城に対する対策も同じであって、大阪冬の陣に、和議を提....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
としてのポアンカレを論じて、真理が単に主観的なコンベンショナルな、学者が人工的に作為したるもので、単に便利なものとはいえない、真理は経験的事実に基づいたものであ....
極楽」より 著者:菊池寛
のはなかった。従って、おかんが死際に、耳にした一家の人々の愁嘆の声に、微塵虚偽や作為の分子は、交って居ない訳だった。 おかんは、浄土に対する確かな希望を懐いて....
暗号の役割」より 著者:海野十三
ょうど二百字だ」 きちんと二百字だということは、偶然であるとは思われない。何か作為が秘められているのだ。 次に、この二百字を分類して見る。どの字が最も多いか....
不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
まりに現実的色彩が強すぎるではないか。この点の相違を考えるとき、なにかそこに或る作為が盛られているとは気付かないのか」 と、ひどく真面目な顔をして云うのだった....
迷信解」より 著者:井上円了
ばならぬ。 世に神仏の霊験を示して人の信仰を引かんとする一念より、幽霊実験談を作為せるものがある、幽霊を偽造して私利を営まんとするものもある。今一例を挙ぐれば....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
一 九月の末におくれ馳せの暑中休暇を得て、伊豆の修善寺温泉に浴し、養気館の新井方にとどまる。所作為のないままに、毎日こんなことを書く。 二十六日。きのうは雨にふり暮らされて....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
は絶えてソンナ咄を聞かなかった。勿論、文三が作者自身の性格の一部を極端に誇張して作為したのが争われないと同様に、作者に近接する人物の性格の一部をモデルとしたに違....
読むうちに思ったこと」より 著者:小川未明
人間に接することです。文品の高い、低いは、即ち、人品の高い、低いに他ありません。作為なく、詐りなくして、表現されたものが、即ちその人の真の文章であります。しかし....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
行為を力いっぱいやっているのです。しかも言説、行為をなした当人は、悪執拗い努力や作為は一つもなく、ただ力が入っている。力が入っていながら行雲流水のような自由で自....