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作略
「作略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
作略の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
く、突然暇をとったのも、二度とこの界隈へ来てくれるなと云ったのも、皆お島婆さんの
作略に相異ないのですから、今更のようにお敏を疑ったのが恥しくもなって来ますし、ま....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
のは、私の入智慧《いれぢえ》、本堂再建の普請金八十両を盗ませたのも皆この三次郎の
作略でごぜえます」 玄「ふむー、此奴《こやつ》……えらい奴じゃな」 三「でね....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
からね」 「唐変木て、先生なんぞなもし」 「何でもいいでさあ、――全く赤シャツの
作略《さりゃく》だね。よくない仕打《しうち》だ。まるで欺撃《だましうち》ですね。....
「道楽と職業」より 著者:夏目漱石
傍《はた》の者から見ればいろいろ忠告のしたいところもあるが、本人はけっしてそんな
作略《さりゃく》はない、ただ自分の好な時に好なものを描いたり作ったりするだけであ....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
のは、まず顔を動かす。火事場に泥棒を働らくの格である。家庭的の女にもこのくらいな
作略《さりゃく》はある。素知らぬ顔の甲野さんは、すぐ問題を呈出した。 「御叔父《....
「薤露行」より 著者:夏目漱石
、――誰《たれ》彼《かれ》共にわざと後れたる我を肯《うけが》わん。病と臥せる我の
作略《さりゃく》を面白しと感ずる者さえあろう。――ランスロットは漸《ようや》くに....
「行人」より 著者:夏目漱石
》の諺《ことわざ》を返事に使いました。無論半分は問題を面倒にしない故意《こい》の
作略《さりゃく》も交《まじ》っていたでしょうが。すると兄さんは、「そうだろう、今....
「野分」より 著者:夏目漱石
無駄死《むだじに》をしてしまった。初心《しょしん》なる文学士は二の句をつぐ元気も
作略《さりゃく》もないのである。人に同情を寄せたいと思うとき、向《むこう》が泰然....
「河明り」より 著者:岡本かの子
を、むしろ現象界で確捕出来ず所詮、自然悠久の姿に於て見ようとする激しい意慾の果の
作略を証拠立てている。 だが、私は待て、と自分に云って考える。それ等の宿々の情....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
して、自分の円い頭を辷らしているところに、三世十方《さんぜじっぽう》を坐断する活
作略《かつさりゃく》があるのではなかろうか。これは一番、骨を折らずばなるまいと、....
「微笑」より 著者:横光利一
たことは嘘だったのだろうか。それとも、――彼を狂人にして置かねばならぬ憲兵たちの
作略の苦心は、栖方のためかもしれないとも思った。 「君、あの青年を僕らも狂人とし....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
生にするなんというのは、もう風流に於て普通を超えて宗匠分になって居なくては出来ぬ
作略《さりゃく》で、宗匠の指図や道具屋の入れ智慧を受取って居る分際の茶人の事では....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
彼の生涯を補足する足しになるほどな文字はない。むしろ、地誌的な方面から漁ると、美
作略史とか、新免家伝覚書とか、東作誌とか、作陽誌などの類に、瓦石まちまちながら彼....