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作風
「作風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
作風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
葉子が××誌から書かされたもので「麻川氏はその本性、稀に見る稚純の士であり乍ら、
作風のみは大人君子の風格を学び備えて居る為めにその二者の間隙や撞着矛盾が接触する....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
声のない鎮魂楽ですね」と法水は恍惚となって云った。「なんだかジョン・ステーナーの
作風に似ているような気がする。支倉君、僕はこの事件であの四重奏団の演奏が聴けよう....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
みでなく、一般に傾向文学の入ってゆかねばならぬ運命でもあるのである。またこの歌の
作風は旅人の歌にあるような、明快で豊かなものだから、繰返しているうちに平板通俗に....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
。三代目の新七は二代目(黙阿弥)に及ばなかったが、さすがはその高弟だけに、師匠の
作風をよく学んでいた。 「塩原多助」が大当たりを取ったので、その盆狂言には「牡丹....
「旧作」より 著者:上村松園
こうぜんと言い放たれたそうです。 その作品というのは、当時、自由華やかな時代の
作風で、とても今の時局には読み難いものなのでした。 しかし、その大家は、過去の....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
だ。一人一人立場が違う。しかし、結婚生活は不可能ではない。 文士二人結婚して、
作風を似せ合うということもない。 結婚はとにかくとして、恋愛について云えば、尚....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
ように思う。この頃僕は、当時売出した江戸川乱歩氏の探偵小説を非常に愛読していた。
作風のいくぶん似かよえるは、全く此の小説の影響である。 さて右の科学大衆文芸は....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
筆を取り上げた。 筆を投ずれば風を生じ百言|即座に発するというのが所謂る馬琴の
作風であって、推敲反覆の京伝から見れば奇蹟と云わなければならなかった。 その日....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
時には愛読のあまり作家を師とも神とも恋人とも思いこむような婦人愛読者が、作家の
作風によってはあると思うが、その結果、恋となり、結婚となっても、うまく行くとは限....
「吉岡芳兼様へ」より 著者:織田作之助
さずに、この小説を書いたらそれはどういう小説になったかを考えてみて下さい。僕には
作風をかえる上からも「私」が必要だったのです。といって、僕は私小説を書いたのでは....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
おうとして居るのに注意したい。「アララギ」同人中、最形の論理的に整うて居た文明の
作風が、『ふゆくさ』以後、自ら語の正確さを疑い出したものか、此までどおり明確・端....
「靄の彼方」より 著者:上村松園
す――というような作品は、容易にあるものではなかろうと思います。 どの道、私の
作風は、いずれ私の個性によって、私だけのものですから、こんな表現による
作風は、私....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
い芸風がわたしの小さい頭脳に深い感銘を刻み込んでいて、知らず識らずの間にわたしの
作風を指導しているように思われてならない。 「実盛」は活歴仕立のもので、あまり面....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ると『浮雲』の描写は直線的に極めて鋭どく、色彩や情趣に欠けている代りには露西亜の
作風の新らしい匂いがあった。これに反して『其面影』の描写は婉曲に生温く、花やかな....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
合などから全然日本の田園生活を連想させるようになって居る。随て又一方には余りに戯
作風になって原文の風韻を伝えない憾みはあるが、元来為永式教訓物であるから、寧ろ其....