佞人[語句情報] » 佞人

「佞人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

佞人の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
茶の本」より 著者:岡倉覚三
は不信にみちた時代であって、人は近親の者さえも信頼しなかった。利休は媚びへつらう佞人ではなかったから、恐ろしい彼の後援者と議論して、しばしば意見を異にするをもは....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ゆるか!」 「またなきお爽やかさ、天下兵馬の権を御司り遊ばす君が、取るにも足らぬ佞人ばらの讒言おきき遊ばして、御心おみだしなさるようではと、恐れながら主水之介、....
李陵」より 著者:中島敦
《たび》破れたが、身を全うし妻子を保《やす》んずることをのみただ念願とする君側の佞人《ねいじん》ばらが、この陵の一失《いっしつ》を取上げてこれを誇大|歪曲《わい....
十二支考」より 著者:南方熊楠
なく※が※田毘古に似たのだとは、『唐書』に、張昌宗姿貌を以て武后に幸せられた時、佞人《ねいじん》楊再思が追従して、人は六郎の貌|蓮花《れんげ》に似たりと言うが、....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
人麿などを中心とする交流のためだかも知れない。この歌にも寓意を考え、「此歌上句ハ佞人ナドノ官ニ在テ君ノ明ヲクラマシテ恩光ヲ隔ルニ喩へ、下句ハソレニ依テ細民ノ所ヲ....
三国志」より 著者:吉川英治
ります。先生」 「ああしかし」 「何ですか」 「わしの如き、老年になっても、まだ佞人の策におち、檻車に生き恥をさらされるような不覚をするのだ。汝らはことに年も若....
三国志」より 著者:吉川英治
さて、魏の国の人は嘘で固めているとみえる。わが蜀には、そんな媚言やへつらいをいう佞人はいない」 「だまれ。しからば、魏人は諂佞だというか」 「おや、誰だ?」 ....
三国志」より 著者:吉川英治
そも天意か、はた蜀の国運の未だ開けざる約束事か。――さりとて、もし勅にそむけば、佞人の輩はいよいよ我説を虚大に伝え、この身また君を欺く不忠の臣とならざるを得ない....