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佯狂
「佯狂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
佯狂の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
《いつぶん》を、長々としゃべり出した。高尾《たかお》や愛宕《あたご》の紅葉狩も、
佯狂《ようきょう》の彼には、どのくらいつらかった事であろう。島原《しまばら》や祇....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
が今日の糊口に差支ぬように、どうかして財産を完全に譲りたい、それについてはこゝで
佯狂となり大福餠々々と連呼して一先ず辛い責苦から逃れ、妻子に完全に財産が移るまで....
「弟子」より 著者:中島敦
沮《ちょうそ》・桀溺《けつでき》の二人にも遇《あ》った。楚の接与《せつよ》という
佯狂《ようきょう》の男にも遇ったことがある。しかしこうして彼等の生活の中に入り一....
「戦場」より 著者:夢野久作
の前途は果してドウなると思っているのか。常識で考えてもわかる事だ……仮病、詐病、
佯狂、そのほか何でも兵隊が自分自身で作り出した肉体の故障ならば、一目でわかるよう....
「連環記」より 著者:幸田露伴
、断岸絶壁の如くに身の取り置きをした。元亨釈書に、安和の上皇、勅して供奉と為す、
佯狂垢汗して逃れ去る、と記しているが、憚りも無く馬鹿げた事をして、他に厭い忌まれ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
切つかさどるであろう」 と名乗りをあげた。つもる負債に発狂したという説もあり、
佯狂だという説もあった。 しかし彼の病気の治療がフシギにきく。占いが当る。そう....