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佳句
「佳句〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
佳句の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
う》されて、いらいらすまじき風流にいらいらする結果かも知れないが、それではいくら
佳句《かく》と好詩《こうし》ができたにしても、贏《か》ち得《う》る当人の愉快はた....
「一夜」より 著者:夏目漱石
く前にかがんで、両手に抱《いだ》く膝頭《ひざがしら》に険《けわ》しき山が出来る。
佳句《かく》を得て
佳句を続《つ》ぎ能《あた》わざるを恨《うら》みてか、黒くゆるや....
「天狗」より 著者:太宰治
う人さえあるくらいだが、まさか、それほどでもあるまいけれど、猿簑に於いては凡兆の
佳句が二つ三つ在るという事だけは、たしかなようである。「市中は物のにほひや夏の月....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
才的で俳句を作る才は時々子規氏をも驚ろかした。いわゆるせり吟にも多く作って多くの
佳句を見せていた。そうしてこの人も古白氏と共に軟派文士肌で別に資力もない癖に吉原....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
なく」(巻十一・二四七八)というのがある。この「君に堪へなく」という句はなかなか
佳句であるから、二つとも書いて置く。このあたりの歌は、序詞を顧慮しつつ味う性質の....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ょうか。親愛が日常のこまかな消息のうちに示されているのも、わかります。月よ花よの
佳句もなく、と序文に魯迅がかいていますが、やはりそれ以上の内容と面白さがあります....
「大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
絵の如きうるおいを見せている。古の女流中では天明の星布尼、大景叙景の客観句に富み
佳句も少くない。 (12) 習作としての純客観写生から一歩、主観客観合一の境....
「桜花を詠める句」より 著者:杉田久女
ら、あの谷間に見えている花の辺りにも行って見よう、という即興の句、其当時としては
佳句の方で、蕪村の玉藻集にものせられたのかしれぬが(玉藻集は蕪村編ではなく死後門....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
とした海岸に、沈みもやらで柴漬が漂っている。次の句も類想であり、いずれ優劣のない
佳句である。 よもすがら音なき雨や種俵《たねだわら》 うぐひすや家内|揃《そろ》....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
四季のうち春夏は積極にして秋冬は消極なり。蕪村最も夏を好み、夏の句最も多し。その
佳句もまた春夏の二季に多し。これすでに人に異なるを見る。今試みに蕪村の句をもって....
「国際聯盟とは如何なものか」より 著者:新渡戸稲造
の国家であり、その文字は豊富であるというので、大にその立派さを発揮するために美辞
佳句を連ねて滔々《とうとう》として述べた。最初の二、三分間は議場も緊張して聞いて....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
鷹於此。会腹痛。飲寺井而癒。曰。是長命水也。因名其井。並及寺号。後有芭蕉居士賞雪
佳句。鱠炙人口。嗚呼公絶代豪傑。其名震世。宜矣。居士不過一布衣。同伝於後。蓋人在....