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佳味
「佳味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
佳味の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「太十と其犬」より 著者:長塚節
とそれを殺してやろうという念慮が湧いた。其肉を食おうと思ったのである。赤犬の肉は
佳味いといわれて居る。それも他人の犬であったらそういう念慮も起らなかったであろう....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
村の焼ぎんとんだよ、おあがり、今では宗旨が違うかい。連雀の藪蕎麦が近いから、あの
佳味いので一銚子、と言われて涙を流した。親身の情……これが無銭である。さても、ど....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
易牙《えきが》之ヲ烹《に》ルト雖モ無味也……」 又|曰《いわ》く、 「大抵一席ノ
佳味ハ司厨《しちゅう》ノ功其六ニ居リ、買弁ノ功其四ニ居ル……」 又曰く、 「厨者....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
っさいそれは、アメリカだちょうと、称せらるるものであった。全身は灰色で、その肉は
佳味をもって賞せらる。 「生けどりにしなくちゃ」 とサービスがいった。 「うん....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
物の味は季節によって違う。時至れば
佳味となり、時去れば劣味となる。魚も獣も同じである。七、八両月に釣った鰔は、肉落....
「香魚と水質」より 著者:佐藤垢石
下に肉脂溢るる思いがする。野菜の味品ほど人に親しまれるものは他にあるまい。魚獣の
佳味、美器の艶谷を誇ったところで、野菜の点彩がなければ、割烹の理に達したとはいえ....
「採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
って僕の子供のときのように、たびたびご馳走になれないことになったが、近年蜂の子の
佳味が次第に人々の理解をうけて需要が増したから、地蜂の桃源郷といわれた浅間山麓へ....