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佳話
「佳話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
佳話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雷峯塔物語」より 著者:田中貢太郎
。そのうちで雷峯塔は呉越王妃黄氏の建立したものであるが、西湖の伝説を集めた『西湖
佳話』では奇怪な因縁から出来あがったものとなっている。 宋の高宗帝が金の兵に追....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
でけえ体格で殺生は惜しいこんだ」 こは中将の知己の間に一つ話として時々|出づる
佳話なりとか。知らぬ目よりはさこそ見ゆらめ。知れる目よりはこの大山巌々として物に....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
友枝三郎翁も、千代造氏輔導役の相談を受けたのを、平に謝絶して只圓翁に譲ったという
佳話も残っている。又只圓翁以外の千代造氏の輔導役は幼少の千代造氏を遇する事普通の....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
いる。 聞説、またかれは何人から耳にしたのか蕪村の風流をしたい、そが半生の逸事
佳話は一つとして識らざるなく、殊に驚嘆すべきは余財を傾けて蕪村の短冊一葉を己れの....
「明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
渡米し、米国ボストンで客死したとき、財産の全部ともいうほどを、昔日の恋人に残した
佳話の持主で、書残されない女である。 三艸子《みさこ》の妹もうつくしい人であっ....
「怪譚小説の話」より 著者:田中貢太郎
は間然する処のない独立した創作であり、また有数な傑作でもあって、上田秋成が『西湖
佳話』の中の『雷峯怪蹟』をそっくり飜案して蛇性の婬にしたのとは甚だしい相違である....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
成の創作でなしに支那の伝説の翻案である。支那の杭州にある西湖の伝説を集めた『西湖
佳話』の中にある『雷峰怪蹟』がその原話である。雷峰とは西湖の湖畔にある塔の名で、....
「わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
は仲秋名月を松島まで出かけて眺めるやうな奇妙に古風な男だから、かういふ千古の美談
佳話には全くもろいのである。私が酔つ払つて海辺へ小用に立つと、茶屋の二階の檀一雄....
「花咲ける石」より 著者:坂口安吾
吉も斬り殺されて花を添えたというものだ。石に花を咲かせたな。ヤ、これもまた近来の
佳話だわさ」 伴五郎らはこんなことをいって手向けの酒をのんだが、房吉の剣をなつ....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
みこまれて、その墓へ誘い込まれたとなれば、いかにも詩的であり、小説的であり、西湖
佳話に新しい一節を加うることになるのだが、さすがに役人たちはそれを詩的にばかり解....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
義をつくし、恩を返すべきだ、というのは殿様の方の論理で、また殿様から考えての美談
佳話で、正常の論理から判断すれば、奴隷は主人に飼う能力がなくなれば逃亡離散するの....
「大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
随分氾濫したし、「工場に咲いた花」「焼跡で花を売る少女」などという、いわゆる美談
佳話製造家の流儀に似てはいないだろうか。 蛍の風流もいい。しかし、風流などとい....
「妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
たというのが多く、そうして何か執念深いような話に作られている。支那でもかの『西湖
佳話』のうちにある雷峰怪蹟の蛇妖のごときは、上田秋成の『雨月物語』に飜案された通....
「上野」より 著者:永井荷風
の公園に開催せられた。当時上野なる新公園の状況を記述するもの箕作秋坪の戯著小西湖
佳話にまさるものはあるまい。 箕作秋坪は蘭学の大家である。旧幕府の時開成所の教....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
者が勅を蒙ったときは、随分入集を希う人々が運動をしたもので、これはむしろ和歌界の
佳話として伝えられたりする。何時の撰集のときにも現存歌人でいて、一首か二首しか入....