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併合
「併合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
併合の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
らなかった。それが一体何になろう。これほど体裁のいい外貌と、内容の空虚な実質とを
併合した心の状態が外にあろうか。この近道らしい迷路を避けなければならないと知った....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
完了した頃に太陽系に侵入してきた。しかして著しく速度を減殺されたために太陽系中に
併合されてしまったが、それでもその著しく円形とはちがった長みのある軌道を保ってい....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
白くないので、距離はすこし遠かったが私は平河小学校にかよっていた。その二校が後に
併合されて、今日の麹町尋常小学校となったのであるから、校舎も又その位置も私たちの....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
の傾向をたどってきた。各産業部門に於ける独占は、利潤を多くする。小資本は大資本に
併合される。それから銀行と産業とが結びついて、金融資本が発生し、金融寡頭政治がで....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
寿平次も半蔵と同じように、今は新しい戸長の一人である。遠からず筑摩県地方は村々の
併合が行なわれ、大区、小区の区制が設けられるはずで、そのあかつきには彼は八大区の....
「獄中記」より 著者:大杉栄
った。そして当時のありがたい旧刑法のお蔭で、新聞紙条令違犯の二件を除く他の三件は
併合罪として重きによって処断するということで、電車事件の二カ年もまたすでに勤めあ....
「獏鸚」より 著者:海野十三
あるため、その筋には尻尾をつかまれないで悪事をやっている。その上不良団をどんどん
併合して党勢をぐんぐん拡張している。いまに何か戦慄すべき大事件を起すつもりとしか....
「最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
おこう。村々の君主は、しだいに強い村の君主に従えられてゆき、村々は大きな村の下に
併合せられていって、大きな村の称する国名が、村々をも籠めてしまうことになった。秋....
「マレー俳優の死」より 著者:岡本綺堂
明朝に封ぜられて王となって、爾来引きつづいて燕京に入貢していたが、のちにシャムに
併合せられた。それをまた、原住民の柔仏族の酋長が回復して、しばらくこの柔仏族によ....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
が大和朝廷の御稜威は、次第にこれら倭人の諸国に及び、その帰順したものは我が帝国に
併合して、その国王は所謂|国造・県主などに任ぜられ、祖先以来の本領の安堵を得たの....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
の境を脱出したものも多かった。そしてその有力なものは武力を以てさらに近隣の土地を
併合し、戦国時代において一城の主と呼ばれ立派に武士になりすましたものも少くはなか....
「古事記」より 著者:太安万侶
王よりもまさつていました。神器を手にして天下を統一し、正しい系統を得て四方八方を
併合されました。陰と陽との二つの氣性の正しいのに乘じ、木火土金水の五つの性質の順....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
「だが、出雲系と天孫民族とはどうしても僕も同種属ではないと思う。素盞男命からして
併合政策として、日本神話の大立物に祭り上げてしまったものらしいな。」 「そういう....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
名な幸徳秋水らの大逆事件があり、またハレーすい星が現われ、外交面では日本が韓国を
併合した年である。 私は心ばかりでもこの年の幸いを祈ろうと、一銭五厘で門松を買....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
らぬが、遂に政戦略の協調を破り徹底的潰滅に導いたのである。すなわち政治関係者は無
併合、無賠償の平和を欲したのであるが統帥部は領土権益の獲得を主張し、ついに両者の....