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併用
「併用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
併用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「野狐」より 著者:田中英光
関に出たが、桂子はもはや、ひとりで草履をはけないほど酔っている。 私とても薬と
併用しているから腰が切れない。ふたりでよろめきながら、崖上のYさんの家を出てゆく....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
を同じスクリーンいっぱいに写し出すこともできる。従って、この特徴と重写の技巧とを
併用すれば、一粒の芥子種の中に須弥山を収めることなどは造作もないことである。巨人....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
社金庫不足金ヲ土井ニ転嫁シテ実ハ其ノ多クヲ着服ス、其後土井未亡人多計子ヲ色仕掛ヲ
併用シテ籠絡シ土井家資産ノ大部分ヲ横領スル等ノ悪事ヲ行イタリ、右自筆ヲ以テ証明ス....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
を大小五、六本と、面相筆を二、三本用意しています。 筆洗い 石油、及アルコールを
併用します、即ち石油で先ず洗った後になおアルコールでよく洗って置くのです、アルコ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
色筆を、大小五六本と、面相筆を二三本用意しています。 筆洗い 石油、アルコールを
併用します。即ち石油で先ず洗った後に、尚おアルコールでよく洗って置くのです。アル....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
重すべき事柄なのだ。日鮮融和の実もそうやって挙ったものだし、日満融和も皆この手を
併用すべきだろう。植民政策にも色々あるが外国の土地で外国人との間の雑種を創り出す....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ら間もなく、旧敵レヴィー・クールと和解することになった。彼は邪悪な才能と悪意とを
併用して、長い間クリストフを攻撃してきた。それから、成功の絶頂に達し、名誉に飽き....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
たのは、「なり」「なりけり」と「だ」「である」だけだ。それもまだまだ文章の上では
併用されている。音文字が採用されて、それで現すに不便な言葉がみんな淘汰される時が....
「アインシュタインの教育観」より 著者:寺田寅彦
、道徳的なものをもって対抗させる機会を得るだろう。教授用フィルムに簡単な幻燈でも
併用すれば、従来はただ言葉の記載で長たらしくやっている地理学などの教授は、世界漫....
「十年後のラジオ界」より 著者:海野十三
に立つと、亡者|生前の罪悪が一遍の映画となって映り出す。この大魔鏡こそは航時機を
併用して居る無線遠視器である。」 「脅すぜAさん。じゃ矢張りお閻魔さまの前に並ん....
「小説集「聖女人像」後記」より 著者:豊島与志雄
で、近代説話という方法を採ったのである。即ち、現実的な描写法と象徴的な表現法とを
併用したし、また、出来る限り短く書いた結果、筋書的な乾燥を恐れて、話述体の文章に....
「澪標」より 著者:外村繁
許されないと同様に私だけの計いも許されまい。 妻はペッサリーと、ジェリー剤とを
併用している。しかし妻の知人の著した避妊の書物には、ペッサリーを使用する場合には....
「古事記」より 著者:武田祐吉
助詞を音韻によつて表示する方法などが考案された。古事記は、これらの種々の表示法を
併用して、漢文ふうにも、國語の音韻表示のふうにも、交えて書いた。そうして常に註を....
「建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
始まったのは前一世紀の末のころであったらしく、その後もかなり長い間はいわゆる金石
併用時代であったが、ともかくもシナの文物をうけ入れることになった地方の小国家の君....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ため選抜兵の一部を散兵として前および側方を前進せしむる事とした。即ち散兵と縦隊の
併用である。 散兵や縦隊は決して新しいものではない。墺国の軽歩兵(忠誠の念篤い....