使い歩き[語句情報] » 使い歩き

「使い歩き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

使い歩きの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
駈落」より 著者:佐左木俊郎
た。 この爺さんは、昔は非常な働き手だった。二人前出来ないことは、たった一つ、使い歩きだけで、いっぺんに、西へ行ったり、東へ行ったりすることが出来ないから……....
明暗」より 著者:夏目漱石
まで嘘の皮なんです。叔父は東京にいる方が多いばかりか、僕は書生代りに朝から晩まで使い歩きをさせられるだけなのです。叔父は僕の事を「宅《うち》の書生」といいます、....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
やはり無政府主義者で、もとは機械工だったんだが戦争で手を負傷して、今は何やかやの使い歩きをして食っているのだった。そして、去年もやはりコンバで大ぶあばれたんだそ....
私の感想」より 著者:宮本百合子
そうだ。近所にやはり六十を越したひとりもののお婆さんがあって、その年よりは他家の使い歩きをしたり、物を運んだり、山へ行ってきのこをとって売ったりして、ひとりの生....
小公女」より 著者:菊池寛
。 惨めな冬でした。セエラは幾日となく雪を踏んで使に出ました。雪解の日は、更に使い歩きが辛いのでした。かと思うと、ひどい霧の日が続きました。そんな時、街路は幾....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
って、「生活のために働きそして窃盗をなしていた。」 コゼットは言いつけられて、使い歩きをし、室や庭や往来を掃除し、皿を洗い、荷物を運びまでした。テナルディエ夫....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
らにして初めからこの資格などに重きをおかず、他の小僧や番頭連とともに店の掃除より使い歩き、または車をひいて配達するという下働きにも心から甘んじて従事する決心を持....
地上」より 著者:島田清次郎
険しい山路を負ってもらって来たような憶えがあるきりだと彼女は言った。十三、四迄は使い歩きにこきつかわれた。朝は誰よりも早く起きて三十もある火鉢の灰を掃除をして、....
澪標」より 著者:外村繁
小言の種になる。 「ほんまに横着な、蛙の面に水とは、このことや」 しかしたつは使い歩きは素晴しく早い。その点だけは、至ってせっかちな母の気に入ったようである。....
来り人の地位と職業」より 著者:喜田貞吉
村外れの空地などに家を建てさせてもらって、もしくは家を建ててもらって、村人の為に使い歩きや物の取片付けや、火の番や、腕っ節の強いものならば泥棒に対する警固やなど....