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「使い物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

使い物の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
眉山」より 著者:太宰治
も変じてクソになるのは確かだ。」 「何だか、知りませんがね、とにかくあのおミソは使い物になりやしませんから、いまトシちゃんに捨てさせました。」 「全部か? そこ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
那では人ばかりか枢星《すうせい》の精も虎と為《な》るという。 支那の神仙が虎を使い物とした例は『列仙伝』などに多いが、ギリシアの酒の神ジオニソスは梟《ふくろう....
十二支考」より 著者:南方熊楠
と信ずるその物をその一族の族霊というので、予は先年『人類学雑誌』上でわが邦諸神の使い物は多くその神を奉ずる一族の族霊たりし由を説いた。例せば確か兎は気比宮か白山....
十二支考」より 著者:南方熊楠
本名ゴア、原《もと》農産物を護《まも》る女神という。惟《おも》うにこれまた山羊を使い物としたから右様の話が出来たのであろう。 英国の俚諺《りげん》に、三月は獅....
十二支考」より 著者:南方熊楠
でその獣は鼠としたるに融合して、インド以北の国で始めて鼠をクベラすなわち毘沙門の使い物としたのだ。山岡俊明等このインド以北の支那学説とインド本土の経説の混淆《こ....
或る作家の厄日」より 著者:豊島与志雄
片があるのを、思い出したのである。他日何かに利用するつもりのなぐり書きで、単独の使い物にはならない。然し、アプレ・ゲールのデフォルマシオンとして、案外、読者の眼....
淪落の青春」より 著者:坂口安吾
子七人を土蔵へ閉じこめてしまった。土蔵も二つあるが、幸蔵の住宅になった方は破れて使い物にならなくなった方で、石ウスだの一斗釜だのという置き場にこまる邪魔物の外は....
決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
すなア。その穴の大半が素掘りのうちに終戦を迎えたから、諸所が崩れて穴ボコの大半が使い物にならないそうじゃありませんか。せっかく掘った穴が崩れるぐらいバカな話はあ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ち東京人に飽かれて、終にはその産物の製造せらるる国の人が僅かに国産のゆえをもって使い物に用いるに止まるのである。その地方の人々が如何に賞翫しても、贅沢な都人士の....
猿の図」より 著者:三好十郎
台にミッチェルが一台――ただしミッチェルの方は少々ガタがきてるんで、そのままでは使い物にはなるまいが――なんだったら、或る所に―― 三芳 ほしいなあ。実あ、新会....
私本太平記」より 著者:吉川英治
い。随身せよと仰っしゃった。今からでもと」 「だまれ。うぬのような奴は、宮方では使い物にならん。ただ、地方(本土)の味方へはいい島土産ではあるのだ。……がしかし....