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「侍する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

侍するの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
べきをも喜ばんずるまで浪子をなつかしめるありて、能うべくは以前に倍する熱心もて伏侍するあり。まめまめしき老僕が心を用いて事うるあり。春寒きびしき都門を去りて、身....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
月二十八日に矢島|優善が浜町中屋敷詰の奥通にせられた。表医者の名を以て信順の側に侍することになったのである。今なお信頼しがたい優善が、責任ある職に就いたのは、五....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
テイロというのは主馬頭の語意だ。すなわち、いつの世かこの町のこの家に、時の王に仕侍する主馬頭が住んでいたことがあった。あの、十字の船印の附いた大帆前船を操ったす....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
えすれば、いかなる堕落漢たりとも、立所にその罪を許されて天国に入り、神の御前に奉侍することができると。若しもそれが果して事実なりとせば、天国という所は、高潔無比....
源氏物語」より 著者:紫式部
かど》へもお詫びを申し上げたので、尚侍は公式の女官長であって、燕寝《えんしん》に侍する女御《にょご》、更衣《こうい》が起こした問題ではないから、過失として勅免が....
源氏物語」より 著者:紫式部
ては他の者の迷惑になりますよ」 と御忠告になり、全部の中から十幾人だけが尼姿で侍することになった。今度の草原に院は虫をお放ちになって、夕風が少し涼しくなるころ....
源氏物語」より 著者:紫式部
って行くのも、自然なことなのですからね。院はごりっぱな御|風采で、あの方の後宮に侍することができれば女として幸福至極だろうとは思いますが、盛りの過ぎた方だと今の....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
しい意味かもしれない。修道院長の昼餐の始まるまでにと思って(もちろん、ただ食卓に侍するために)修道院をさして庵室の囲いの外へ出た時、急に心臓を激しく締めつけられ....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
か。私も近いうちに岩波から第二の本が出ます。「俊寛」と「歌わぬ人」と「病む青年と侍する女」とを集めてあるのですが、私はもっとたくさん書いてから集めて出したかった....
憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
れて、仏法護持に努める童形の神を、護法天童とも護法童子ともいう。不動明王の左右に侍する可愛らしい矜迦羅・制※迦の二童子、その他八大童子の類、すなわち所謂護法童子....
私本太平記」より 著者:吉川英治
も、輿のうちの御方も、まったく疲れはてていた。 その代りに、佐々木道誉が帝に奉侍するさまは、かゆい所へ手が届くほどだった。 ひとつには、侍者の行房と忠顕が、....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
に侍者とか、侍者御中とか書くのと同じことで、寺の一室におって住持たる高僧の左右に侍する低い地位の僧侶を指したものである。右に引いた『続古事談』の房主は、実は坊主....