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侍者
「侍者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
侍者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「村の怪談」より 著者:田中貢太郎
のじゃ」 若侍は血刀を手から落した。と、跫音がして山狩姿をした武士が、五六人の
侍者を従えて来た。 「や、殿様のおでましじゃ」 若侍の隻手を掴んでいた侍女の一....
「アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
をとらせると、玄関のゴシック風の拱廊《きょうろう》に入った。そこからはしのび足の
侍者が、無言のまま、多くのうす暗い入り組んだ廊下を通って主人の書斎へと私を導いた....
「新ハムレット」より 著者:太宰治
城内の大広間 王。王妃。ハムレット。侍従長ポローニヤス。その息レヤチーズ。他に
侍者多勢。 王。「皆も疲れたろうね。御苦労でした。先王が、まことに突然、亡くな....
「雷峯塔物語」より 著者:田中貢太郎
そうとする顔を説経していた和尚がちらと見た。 「あの眼に妖気がある、あれを呼べ」
侍者の一人が呼びに往ったが、許宣はもう山をおりかけていたので聞えなかった。すると....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
こと。 12 「世の燈明」――神学者に奉られた尊号。 13 酒姫――酒の酌をする
侍者。それは普通は女でなくて紅顔の美少年で、よく同性愛の対象とされた。 15 大....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にいえば、夜具の袖口ほどあります。 で、正式に袈裟法衣《けさころも》をつけて、
侍者を従え、ユラリと演壇へのぼって、むんずと坐を組み、 「オホホホホホホ」 と面....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いるのでありました。和尚が雲水を叱りとばしているその傍には、珍らしやムク犬がその
侍者でもあるかのように神妙に控えています。 この時のムク犬は、もはやお寺へ逃げ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
そこに番人は見えなかった。彼は急いで階段をあがって控え室のドアをあけると、一人の
侍者がランプのそばで、古風な椅子に腰をかけながら眠っていたので、ヘルマンは跫音を....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
そうとする顔を説経していた和尚がちらと見た。 「あの眼に妖気がある、あれを呼べ」
侍者の一人が呼びに往ったが、許宣はもう山をおりかけていたので聞えなかった。すると....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
容易に人に逢わず、絶えず居場所を眩ませていた。時あって姿を現わす時には、十数人の
侍者に周囲を守らせ、威厳をもって現われた。 そうして茅野雄に対しても、伯父甥と....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の中に二箇よりも少い金時計が入っていては生きてゆくことが出来ないのだった。一人の
侍者はチョコレート注器を神聖な御前へと運ぶ。二番目の
侍者はチョコレートを特にそれ....
「水〔扉の言葉〕」より 著者:種田山頭火
そういう話は現代にもある、建長寺の龍淵和尚(?)は、手水をそのまま捨ててこまった
侍者を叱りつけられたということである。使った水を捨てるにしても、それをなおざりに....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ラマではない。中等以下のラマがやります。中等以上のラマですと、その方法書を自分の
侍者に書かせてラマ自身に実印を捺し、そしてその書面を尋ねに来た人に渡すです。
....
「「特殊部落」と云う名称について」より 著者:喜田貞吉
わち「さむらう」で、貴人の左右にさむらうて、その用を弁ずる賤職である。今で云えば
侍者すなわち給仕である。昔は高年者に「侍」を賜うという事もある、家人・奴婢等がそ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
は違う。僧侶名宛ての文書に、何々御房とか、何某御房御中などとあるのは、今の手紙に
侍者とか、
侍者御中とか書くのと同じことで、寺の一室におって住持たる高僧の左右に侍....