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供先
「供先〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
供先の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いてえかもしれんぜ」 「し、しかたがござりませぬ。では、もう申します。いかにもお
供先を乱したのはてまえでござりまするが、でも、あの毒矢を射込んだおへやさまってえ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のつじ待ち駕籠《かご》屋へやっていくと、黙ってあごでしゃくりました。のみならず、
供先は息づえをあげると同時に、心得たもののごとく、ひたひたと先を急ぎだしました。....
「野分」より 著者:夏目漱石
う。――しかし腹も立てようによるですな。昔し渡辺崋山《わたなべかざん》が松平侯の
供先《ともさき》に粗忽《そこつ》で突き当ってひどい目に逢《あ》った事がある。崋山....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
って参ったわい。――これよ! 人足! 人足と申すに! 苦しゅうない。近う参れッ。
供先き許してとらすぞ。近う参れッ」 くるりうしろを向くと、あの眉間疵を冴えやか....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
籠行けい」 いいこころもちでした。 無言の御威光古今に聞える紫房の御定紋が、
供先お陸尺の手にせる灯りの流れの中をふさふさとゆれて、駕籠は静かに歩み初めました....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
か耳か。よいよい、何じゃな……」 「………」 「ふんふん、なるほどな。では、先刻
供先の者共、身が容子探りに参ったと申すか。七十三万石にも似合わず、なかなかに細か....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
話をして居りますから、他の若侍が、 若「これ/\權六殿/\」 權「えゝ」 若「お
供先だから、余り知る人に会ったって無闇に声などを掛けてはなりませんよ」 權「はい....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
ら、昨夕のは孝助は少しも悪くはない、若し孝助に遺恨があるならばなぜ飯島に届けん、
供先を妨げ怪しからん事だ、相助の暇に成るは当然だ、彼は暇を出すのが宜しい、彼奴を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
強ければ強いほど、ふるい立つのを例とする。 てっきり、これは百万石の加賀守のお
供先が、何かの行違いで、わが道庵先生をつかまえて、暴圧を加えているのだな、とこう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ヲシテ、供ニ連レテ行ケト云ッタラ、聞済マシテ連レテ行クツモリニナッタラ、正之助ヘ
供先ノコトヲイロイロト教エテ、御代官ノ侍ハ支配ヘ行クト金ニナルカラ、ソノ心得ヲヨ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たのは気の毒でもあり、慮外千万な出来事でもありました。 「無礼者、控えろ」 お
供先の足軽や侍が駈けつけました。 「どうでもしてみやがれ」 短刀を揮《ふる》っ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いてその一かたまりを崩すことなくして通行にさしつかえないはずであったのを、そのお
供先はどういうつもりか、米友を囲んだ一かたまりの中へ突っ込んで来ました。 「おや....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
れだって出て来たのだが、性来|粋《いき》がっている江戸ッ子の与の公、仮装行列のお
供先を承っているようで、日光のかくかくたる街道すじを練ってゆくとなんとも気のひけ....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
に強く痛み出した。鯉か鱸か知れない魚に撲たれた痕が先刻からときどきに痛むのを、お
供先では我慢していたのであるが、家へ帰って気がゆるんだせいか、この時いっそう強く....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
んてんおび》、真鍮《しんちゅう》巻きの木刀を差した仲間奴《ちゅうげんやっこ》、お
供先からぐれ出して抜け遊びとでも洒落《しゃれ》たらしいのが、人浪《ひとなみ》を分....