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供用
「供用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
供用の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「手袋を買いに」より 著者:新美南吉
したので、これは木の葉じゃない、ほんとのお金だと思いましたので、棚《たな》から子
供用の毛糸の手袋をとり出して来て子狐の手に持たせてやりました。子狐は、お礼を言っ....
「道標」より 著者:宮本百合子
、その半ズボン服がしまいこまれているかということを告げた。その人々の生活には、子
供用の服ダンスなどというものはないこと。畳んだ服はトランクに入れられて、兄から弟....
「やんちゃオートバイ」より 著者:木内高音
ような、赤塗りのきれいな車でした。それは、たしかに有名な会社で出来た、りっぱな子
供用のオートバイでした。 ピリイは、二つのランプを眼のようにパチパチと光らせ、....
「火星兵団」より 著者:海野十三
」
「ええ、わかりました。しかし、この重いかぶとをかぶると、僕は歩けないなあ。子
供用のかぶとはないのですか。これは大人用でしょう」
と、千二は困った顔だ。
「....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ある。この点から見れば日本のいわゆる図書館と名のつくものの全部が全部、素人的な子
供用の玩具のような図書館だといっても過言ではない。こういう図書館だけを用いて一人....
「上林からの手紙」より 著者:宮本百合子
ネルの洗濯物がよっぽど幾日もつかりっぱなしのような形で、つかっている。ブリキの子
供用のバケツと金魚が忘れられたようにころがってある。温泉の水口はとめられていて、....
「きのうときょう」より 著者:宮本百合子
ありようと日本のそれとの相異はどれほど劇しかったことだろう。父は総領娘のために子
供用のヴァイオリンと大人用のヴァイオリンを買って来た。ハンドレッド・ベスト・ホー....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
大変珍しくて音楽の天分豊かなりと思われたものです。今では、教えかたがちがって、子
供用の楽譜(オタマジャクシの大きいの)があり、小学三年から上野の音楽学校の幼児課....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、そちらも御自分用の防毒面はおありになろうとも思えません。うちにもありません。子
供用のものは土台ないそうです。黄燐焼夷弾の煙は、十分位は人体に害なし、だそうです....
「ステッキ」より 著者:寺田寅彦
たりまたいわゆる仕込み杖という物騒なステッキを持ち歩くことが流行して、ついには子
供用のおもちゃの仕込み杖さえできていたくらいである。西洋でも映画「三文オペラ」の....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
―一説には趙司晨の母親だということだが、それはどうかしらん――彼女もまた一枚の子
供用の真赤な瓦斯織の単衣物を買ったが、まだちょっと手を通したばかりの物がたった三....
「あのころ」より 著者:上村松園
刀や鍔を買って行ったそうで、とてもよく流行ったそうです。 また帰国のときには子
供用の刀や槍がどんどん売れたそうで、これは国表へのお土産になったのであります。 ....
「城」より 著者:カフカフランツ
受けることはKにはおそらく我慢できなかっただろう。ギーザは、Kが屋根裏部屋から子
供用の小さなたらいをもってきて、湯がわかされ、最後に用心深く猫をたらいのなかに入....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
が寺町の船橋屋などがそれである。だが私には甘い物はあまり用がない。ただ家内が、子
供用又は来客用としてその時々の気持次第で以上の諸店で用を足しているまでだが、相馬....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
江副煙草店が無くなったのは惜しいことである。義昌堂は籐の細工物、ひいて乳母車、子
供用の自転車等を売るので有名だが、支那雑貨をいつの頃からかやりはじめていたが、今....