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供頭
「供頭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
供頭の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
って、供べやへさがっていったんでね、急病なら手当をしたらいいんだろうというんで、
供頭《ともがしら》が見舞いにいったら、野郎め、どこかへ雲隠れして見えねえっていう....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
イホウ。エイホウ」 景気のよい小者どもの掛け声に交じって、 「寄れッ。寄れッ」
供頭《ともがしら》の発する制止の声です。――ついでだから申し添えておきますが、道....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
を譲って通行すべき事の類だ。それには但し書きまで付いていて、宮方へ行き合う節は御
供頭へその旨を通じ、公使から相当の礼式があれば御会釈もあるはずだというようなこと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
らぬ恥辱を、お供の者が知らない先に、邸へ知らせたものがありました。そこで家老とお
供頭《ともがしら》との間に、烈しい口論がありました。口論ではなく家老がお供の者た....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
棟に通ずる件の階子を棟よりして入来る、岩代国麻耶郡猪苗代の城、千畳敷の主、亀姫の
供頭、朱の盤坊、大山伏の扮装、頭に犀のごとき角一つあり、眼円かに面の色朱よりも赤....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
座、ガヤガヤワイワイと、伊賀の山猿の吐く酒気で、室内は、むっと蒸《む》れている。
供頭役《ともがしらやく》安積玄心斎の大声も、一度や二度ではとおらない。
牡丹餅....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
っつけながら、駕に当りながら、駕を守った。
「急げっ、急げっ、走るんだ」
と、
供頭が、陸尺《ろくしゃく》を、叱りつけて、棒鼻を叩いた。駕は人々と一緒に走り出し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
とを言って通りゃがる」 そのままが、高氏の耳にもとどいた。――夜食の酒の座で、
供頭の佐野十郎やその他の近習が口々に告げたのである。 すると高氏は、不快がるど....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
だめか」 「お取上げなく、はや観音堂の縁でお身支度もすまされ、供も小人数でよい、
供頭は桃井直常に申しつける、とあるばかりか、不知哉丸母子のものも連れて行く、すぐ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を螺鈿鞍の馬上にみせて佐女牛から練って行った。 すると大路の一つの辻で、ふいに
供頭の侍が、 「やい、こっちが先だわ、待て待て」 と、何か大わめきに猛りだして....