供養塔[語句情報] » 供養塔

「供養塔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

供養塔の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
塔を千代子のために指《ゆびさ》した。それには弘法大師《こうぼうだいし》千五十年|供養塔《くようとう》と刻《きざ》んであった。その下に熊笹《くまざさ》の生い茂った....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
半右衞門と、悪人なれど腹を借りた縁故により、お柳の菩提を葬うため、紀州の高野山へ供養塔を建立し、また相州足柄郡湯河原の向山の墓地にも、養父母のため墓碑を建てゝ手....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
二|権現とか、神山霊神とか、あるいは金剛道神とかの石碑は、不動尊の銅像や三十三度供養塔なぞにまじって、両部の信仰のいかなるものであるかを語っている。あるものは飛....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
良し乗人は上手でぽん/\乗切って頓て小原山の中央へ参りますと、湯殿山と深彫のした供養塔が有ります、大先達喜樂院の建てました物で、風が強く吹く折には倒れそうな見上....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と岸の一角に、まだ新しい木柱の一つ立つのを認めました。 「為有縁無縁衆生施餓鬼供養塔」 墨色もまだあざやかに、立てたのは昨日今日の特志家の善業であること申....
原爆詩集」より 著者:峠三吉
官がうごめいて 今日を迎えた広島の 街の真中 八丁堀交差点 Fデパートのそのかげ供養塔に焼跡に 花を供えて来た市民たちの流れが 忽ち渦巻き 汗にひきつった顎紐が....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
たという境内の山上で、そこが古くから墓所と伝えられていたそうだ。勝楽寺の若光墓は供養塔か、他のコマ王か、又はほかの何かであろう。 その頃の城とか御殿というもの....
里の今昔」より 著者:永井荷風
したもの、または情死して引取手のないものを葬る処で、安政二年の震災に死した遊女の供養塔《くようとう》が目に立つばかり。その他《ほか》の石は皆小さく蔦《つた》かつ....
獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
狩犬を殺すという、迷信から来た義犬伝説の一形式がある。そして、各地に存している犬供養塔は、概してこの種の伝説が基調をなしているのである。鯨や猪や鮭の供養塔は、こ....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
まして、盛岡市の郊外の史蹟を視察いたしましたが、道の辻や、寺の門前などに、「餓死供養塔」だの、あるいは「餓死亡霊供養塔」などという石碑が、はなはだ多いのに驚かさ....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
、四人集まっていた。がそんなことはどうでもよい。それよりも僕を驚かしたのは膃肭獣供養塔というものの立っていたことである。僕はぼんやりこの石碑を見上げ、何かその奥....